２番目でもいい【TH】

#18 ページ18

「ありがとうございました」











最後の仕事をして皆さんに挨拶すればほぼ泣き顔のジョングガが花を渡してくれた










「なんか、大袈裟になってしまってすみません、

今後も皆さんの活躍期待してます」












皆さん一人一人に頭を下げる








「ちょっと後で話あるんだけど」







帰り際声をかけてきたのはユンギさん








他のメンバーには聞こえないように耳打ちしてくる











……なんか怖い

















「じゃぁ俺着替えるの待ってて」











そういうユンギさんは控室に向かっていく



















指定された駐車場に30分後行けば黒塗りのいかにも高級そうな車が一台







運転席の窓が空いて顔を見せたのはユンギさんだった













「乗って」





「え、でもえ？」




「早く」













そう急かされて渋々乗ればすぐに車を走らせるユンギさん















「合わせたい人いるんだよね」













それだけ言うと黙ってしまった






沈黙が辛くて窓の外を眺める













なんか、うん












最後の日だからこうなんか虚しさとか味わってから退社したかった







急展開に全然ついていかない頭をフル回転させて見てもユンギさんに呼ばれた意味も車に乗せられた意味も全然理解できない










着くまで経った30分程しかなかったけど

沈黙の中の車は永遠に感じられたし

あまり喋らないユンギさんはやっぱり2人きりになっても喋らない人だった

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