【ハンドレッドノート】ホークアイズの名探偵は愛情深いようで。【司波仁】

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「…お前なぁ、自分が何したか分かってんのか？」
『ごめんって…、』
ソファに腰掛ける司波の前で、正座をしている私。
司波の怒りの視線が、痛いほどに伝わってくる。
怖くて目を合わせられない。
ただ、ただ私は司波のナポリタンを1口つまみ食いしただけなのに…。
なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだ、たかが1口で。
確かに断りなく食べたのはよくなかった、そこは反省してる。
でもさぁ！？ここまで怒んなくてもよくない！？ねえ司波！！
「おい聞いてんのか？」
『んむ、！？』
頬を掴まれて強制的に目を合わさせられた。
目を合わせて改めて分かった、ガチギレてますね。
あまりの迫力に、何度目かの謝罪が口をついて出た。
『…ごめんなさい…。』
「謝ってもナポリタンは戻ってこねえんだよ。」
真面目な顔で何言ってんだこいつ。
思わず吹き出しそうになるのを堪えて、反省の表情を取り繕う。
『今度さ、私がナポリタン作ってあげる、それで許して？』
「はぁ？今お前が作ったナポリタンの話はしてねえんだよ。」
『すいません…。』
さっきガチギレてるって言ったけどこれふざけてるでしょ絶対。
揶揄ってるでしょ、私のこと。
表情は相変わらずおこな司波だけど、言ってる内容的に絶対ふざけてる。私には分かる。
…なら、こちらもふざけて返せばいいのでは？
でもどうふざければ…、

ちょうど、ドアの開く音がした。
「ただいま〜。あれ、Aじゃん。」
『瑠衣くん…、』
…思いついちゃった。
内心にやつきを抑えられないまま、一瞬でいつもの表情に戻る司波を見る。
やっぱり揶揄ってきてたな、今に仕返ししてやる。
「あ？仁なにそんな怒ってんだよ。」
「別に、」
『聞いてよ！私がナポリタン1口つまみ食いしただけでさ、司波こんな怒ってんの。私が今度お詫びにナポリタン作るねって言っても聞く耳持たないし…、』
「待ておいやめろA」
『も〜こんなヒスる彼氏嫌！別れてやる！そんで瑠衣くん、私の彼女になって！！』

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