王子の妹はクールビューティー２

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《Aside》



さすがお正月のデパ地下、めっちゃ人が多かった。

お兄ちゃんはニット帽とマスクで、うまいこと人混みに溶け込んでた(笑)

食材選びはお母さんがしてくれるし、荷物持ちはお兄ちゃんがしてくれるから、私は自由に歩き回った。

車まで歩いてる途中、



母「Aはホントに自由よね〜」



改めて、お母さんが呟いた。笑



岩田「昔からだよね」

『え？大人になって合わせることも覚えたよ』

岩田「え！？合わせてもらったことないけど！」



前を歩いてたお兄ちゃんが、ものすごい勢いで振り向いた。

いや、そんなに驚かれても(笑)



『お兄ちゃんは家族じゃん』

母「…やっぱり変わってないわね」

岩田「こんな感じでも人気者なんだよ、Aって」

母「見た目だけはいいからね〜」

岩田「そうなんだよね」



私の顔をまじまじと見て、2人は頷き合ってる。



『ちゃんと中身もいいでしょ』

母「どうかしら？好きな人は好きだろうけど、苦手な人は苦手よね(笑)」

岩田「まぁね！めちゃくちゃ気は強いからな」

『こんな私でも好いてくれる人は好いてくれます！』

岩田「臣さんとかね(笑)」

母「え！？」

『お兄ちゃん、お母さんの前でその話題はいいから』

母「今市くんじゃないの！？」

『娘を使って、今市さんと仲良くなろうとしないで(笑)』

母「まぁ登坂くんが息子になるのも悪くないわね！」

『…はぁ(溜息)』



お母さん、発想がヤバいな。笑

なんで今の一瞬で、私が臣さんと結婚する前提なの？

そもそも今市さんのファンなんだよね？

イケメンだったら、誰でもいいのかな(笑)

お兄ちゃんはお母さんの言葉を聞いて笑ってるし。

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