青城に天使が君臨しました。【青葉城西】

45 【さぁ、合宿開始だ】 ページ47

及川side



体育館に走り、ゆっくりと扉を開く。



及「はぁ…Aっ」



すると、目の前に広がった光景は



思ってもいない、望んでもいない光景であった。



『あ、と…とおるっ…に、はじめっ』



そこには、



Aに群がる他校の生徒がいた。



遅かった。



及「ちょ、待ってて！」



急いで、体育館のシューズに履き替えた。



岩「今行くからな」



岩ちゃんったら、カッコつけちゃって。



ていうか、めっちゃ囲われてるし。



急がなきゃ、



なんてときに限って、靴ひもほどけるとか勘弁してよ。



岩「もたもたすんじゃねぇ、変態野郎！」



及「変態野郎て、酷いっ！」



体育館の中心から少し外れたあたりはまるで、集団リンチ。



うっへぇー、近づきたくないな。



なんて、言ってる場合かよ！



及「どきな、俺らの天使なマネージャーに勝手に手を出さないでよね」



岩「ごもっとも。」



すると、すんなりと離れていった。



ふっふっふっ、俺にはむかう奴は居ないな……



すると、



『ありがとね、徹にはじめっ！』



そう言い、俺らにニコッと微笑んだ。



か、可愛い……



そんな強烈な笑顔を放ち、



Aは後ろを向いた。



確かに向いたんだ。



そしたら、また



あの笑顔でこちらを振り向く。



『ほら、行くよ？』



及「そうだね」



俺はしっかりと足を踏みしめて、



前へ進んだ。



さぁ、合宿開始だ。

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