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その日の夜は、キム家に泊まった。
わたしが2人の家に泊まることは、その頃そんなに珍しいことじゃなかったように思う。
三人で二つの敷き布団に川の字になって眠った。
深夜。物音に目を覚ませば、滅多に姿を見ることはないテヒョンとソクジンくんのオンマ。
廊下から漏れる光でうっすら闇に浮かび上がる女性は、2人のお母さんなのが納得のいく。何度見てもほんとに凄く綺麗な人だった。
オンマはとても愛おしそうにまず、手前で寝息を立てるソクジンくんの頭を撫でた。
「おにーちゃん、いつもありがとう、えらいえらい」
凄く凄く。優しい手つきで。
本当に本当に。優しい声音で。
紡がれた言葉に何故だか。わたしの鼻の奥がつんとした。
オンマはさっきソクジンくんが電話をしてたからわたしが泊まっているのは知ってる。
わたしの横に手をついて、「テヒョンいーこいーこ」
腕を伸ばし、優しい声と一緒に今度はテヒョンの頭を撫でる。
「二人は私の宝物」
あぁ……そっか。宝物なんだ。
だから、この二人はキラキラしてるんだ。
そんな風に、妙に納得した。
あまりに綺麗で。
いいなぁ……。
気を抜いたらそんな言葉が口をついて出てきそうで。
唇をぎゅっとかんで。惨めな自分に泣きそうになった。
「っ、」
ふいに。頭に手が触れて、ピクリと小さく反応してしまったけれど、思わずぎゅっと目を瞑る。
「…………Aちゃんも、いいこ」
少し冷たい掌が前髪をどかすように髪を撫で、ぷつん。と。
何かが切れた。
オンマが扉を閉めたのと同時に、枕に顔を埋めて声を押し殺して泣いた。
あったかい。あったかい。あったかい。
わたし、こんなの知らない。
「ぅ、ぇぐっ、」
『お腹に赤ちゃんが出来た』と今日お父さん達に聞かされてからずっとずっと堪えていた涙が溢れて、声を押し殺す。
そしたら、「いーこ」
そんな声とともにさっきよりずっと小さな手が頭に触れて。ぎこちなく髪を撫でる。
びくりと隣をむけば。
「いいこだから、泣かないで」
「て、ひょ……」
「ててとひょんのたからもの」
オンマの真似をしてそう言って。わたしを抱きしめる。わたしよりも小さな体で。
「オンマよくゆーから……Aは……」
言いかけて、寝ぼけているらしいテヒョンはうつろうつろしてくる。
あぁ、人はこんなにも。人に救われるのかって。知って。
「ありがとう……テテ」
もう一度眠りに落ちたテヒョンを抱きしめながら泣いた。
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しろい@ゾンビ(プロフ) - かなさん» パスワード申し訳ありません(T ^ T)出来る限り早く公開出来るように努めます…！温かいお言葉ありがとうございます、コメント本当にありがとうございました…！ (2019年9月21日 0時) (
レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
しろい@ゾンビ(プロフ) - さっちゃんさん» はい、元気です〜！体めっちゃ丈夫です！さっちゃんさんもお変わりありませんか？そんな風に言って頂けてこちらの方が幸せです、もう沢山嬉しすぎるお言葉ありがとうございます、愛してます〜(；；) (2019年9月21日 0時) (レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
しろい@ゾンビ(プロフ) - さっちゃんさん» さっちゃんさーーーん！！！(；；)(；；)(；；)久しぶりです！嬉しいです！！さっちゃんさんだ！！コメント何度も読み返してしまいました感想うれしい…… わわ、申し訳ありません、あとがきに記載した通りの事情でして…(；；)出来る限り頑張ります！ (2019年9月21日 0時) (レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 続きが凄く気になります！！続きがパスワードがー(Ｔ＿Ｔ)また続き見られるの楽しみみに待ってます(*´-`) (2019年9月20日 16時) (レス) id: 6f9a56978c (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - ヤバイです(T ^ T)続きを読もうと思ったんですがパスワードかかってて(泣)また外れた時に読みたいと思ってます(^^)あ〜〜しろいさんお元気ですか？←いきなりwまたこうしてしろいさんのお話を読めるなんて幸せに思っております！！これからも応援してます！大好きです泣 (2019年9月20日 3時) (レス) id: 77a52bcd61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろい
| 作成日時：2019年1月12日 15時
