23 ページ24
現在わたしはジンくんとテヒョンの家にこの間置き忘れたものを取りに来たところで。
やましい事があるわけじゃないけれどジンくんがわたしを責めるような声音なことって滅多にないから萎縮してしまう。
「ねえ、A、何されたの」
……ジンくんがこういうことを聞くの。意外だったりする。
「何もされてない……よ」
テヒョンがどうしようもない寂しがりやって事は。ジンくんも知ってるから。
ピアスの時も。言葉を飲み込んだんだ。だと思うけど。
なんだか今回はそうじゃないらしい。
「……もし、俺がこういうのいやって言ったらテヒョンにしないでって言える？」
とん。とジンくんが鎖骨あたりを指の腹で軽く叩いてピクリと体が揺れる。
「いや……？」
なの？ ジンくんが？
もっともっと。意外だった。
わたし達のこういう関係性は物心ついた時からそうだった。
テヒョンが「彼女でしょ？」というのも分からなくはない。
境界線が曖昧。
相手のいう事、する事を拒絶する選択肢はないし、しようともしない。
全てが愛おしさから来ているものだから。受けいれる方も同様に。
わたし達の関係を、なんと言おう。
家族でもなければ、友人、でもない。
恋人同士。想いあってはいるけれど、きっとそれは三人ではうまく成立しない関係図。
うまく表せない。
……だから、出来てしまう。
恋人でも、家族でも、友達でもない。
ただ。愛おしいから。
中学生の頃、一度だけ。ジンくんとキスをした。
誰かと唇を重ねたのなんて初めてで。なんとなく、くすぐったかった。
泣いてるジンくんが愛おしくて。したくなった、んだと思う。つまりはわたしから。
泣いて欲しいと思っていたのに、それ以上泣かないで欲しいという背反する気持ちも同時にあって。
「気がおかしくなりそうだけど、ほんとは」
そして今。二回目。
重なった唇の意味も、その言葉の真意も。
知る術は、わたしにはない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1441人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しろい@ゾンビ(プロフ) - かなさん» パスワード申し訳ありません(T ^ T)出来る限り早く公開出来るように努めます…！温かいお言葉ありがとうございます、コメント本当にありがとうございました…！ (2019年9月21日 0時) (
レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
しろい@ゾンビ(プロフ) - さっちゃんさん» はい、元気です〜！体めっちゃ丈夫です！さっちゃんさんもお変わりありませんか？そんな風に言って頂けてこちらの方が幸せです、もう沢山嬉しすぎるお言葉ありがとうございます、愛してます〜(；；) (2019年9月21日 0時) (レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
しろい@ゾンビ(プロフ) - さっちゃんさん» さっちゃんさーーーん！！！(；；)(；；)(；；)久しぶりです！嬉しいです！！さっちゃんさんだ！！コメント何度も読み返してしまいました感想うれしい…… わわ、申し訳ありません、あとがきに記載した通りの事情でして…(；；)出来る限り頑張ります！ (2019年9月21日 0時) (レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 続きが凄く気になります！！続きがパスワードがー(Ｔ＿Ｔ)また続き見られるの楽しみみに待ってます(*´-`) (2019年9月20日 16時) (レス) id: 6f9a56978c (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - ヤバイです(T ^ T)続きを読もうと思ったんですがパスワードかかってて(泣)また外れた時に読みたいと思ってます(^^)あ〜〜しろいさんお元気ですか？←いきなりwまたこうしてしろいさんのお話を読めるなんて幸せに思っております！！これからも応援してます！大好きです泣 (2019年9月20日 3時) (レス) id: 77a52bcd61 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しろい
| 作成日時：2019年1月12日 15時
