幸せにしてやりたいんだ 27 ページ4
鉄朗がいない間は副主将の信行が練習をきりもりして部活を進めていた。
一見目立たないが、リーダーシップがあり頼りになる副主将だ。
衛輔の抜けた所に優生が入り、立派にリベロの役割をこなしていっていた。
観察眼の鋭い研磨がいるので練習中は何かと研磨に助けられていた。
猛虎、招平、リエーフ、走、みんなが一丸となって自分の苦手にも必死に取り組んで克服していき、得意なところ、持ち武器を伸ばしていっていた。
猛虎のスパイクのパワーは更に磨きが掛かっていった。
招平は相変わらずテクニシャンで幅広いプレーで音駒の戦術の幅を広げてくれた。
リエーフも信行から鬼の?レシーブ練習を受け、段々レシーブが出来るようになっていった。
走は考えてブロックを飛ぶようになった。
猫又監督や直井コーチの指導は的確で、部員全員が驚くほどの進歩を遂げていた。
久し振りに部活に顔を出した鉄朗は、以前とは見違えいい意味で期待を裏切られたと苦笑していた。
「ははっ。やっぱ音駒ってすげえチームだな」
念入りにアップを取ってからリハビリを兼ねて少しずつプレーに体を慣らしていく鉄朗。
「おう。待ってたぞ、黒尾。やっぱりお前がいないとな」
柔らかく笑い、鉄朗の肩を叩く信行。
「そうそう。クロにはもっと働いてもらわないとね」
悪戯っぽくそう言う研磨は、やはり鉄朗を何より頼りにして信じていて。
「よし。春高は何が何でも予選を勝ち抜いて全国への権利を勝ち取る。いいな、お前ら」
みんなに鉄朗が呼び掛け、肩を組んでお馴染みの喝入れ?が始まる。
「俺たちは血液だ。滞りなく流れろ。酸素を回せ。"脳"が正常に働くために"」
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作者名:Musashi | 作成日時:2017年4月8日 9時