幸せにしてやりたいんだ 39 ページ16
みんなで肩を抱き合い喜びを噛みしめ合ってから、ミーティングは帰ってから…との猫又監督の言葉に、私たちは片付けや着替えを済ませ、会場の入り口前に集合していった。
「鉄朗…、ちょっといいかな…?」
私は鉄朗に声を掛け、会場裏の人気のないところへと鉄朗と二人で行った。
「ん…?どーした、雄一郎…?」
首を傾げて不思議そうな表情をしている鉄朗。
「春高…、全国出場おめでとう…」
色々あったけどみんなで頑張って力を合わせて全国行きの切符を手に入れられてよかった…。
私は鉄朗の手を自分の両手で包み込み、彼の苦労を労いながら
「鉄朗がキャプテンだったから、みんなここまで進んでこれたんだよ…?」
音駒を引っ張る頼もしいキャプテン。
春高で勝ち進んで行ける限り、現役で部活を続けていく。
「鉄朗…」
私は鉄朗の名を呼び彼の目をじっと見つめた。
「ん…?どうした…?」
優しく聞いてくる鉄朗。
私はドキドキしながらも、ずっと心に決めていた鉄朗への思いを、いよいよ本人に伝えるのだと、胸に手を当てすぅ〜っと息を吸って吐いてから、言葉を紡ぎ始めた。
「鉄朗…、私、鉄朗のことが…、好きです…。
私と付き合っ…」
付き合って下さい…と言おうとするが、鉄朗に口に手を当てられ言葉の続きを話すのを止められてしまう。
「…雄一郎…、こういうのは、男の俺の方から言わせてくれよな…?」
鉄朗はそう言うと、私の口に当てた手をそっと離して、私の目を見つめてきた。
「好きだよ…、雄一郎…。ずっと好きだった…。
春高、東京都代表に決まったら、お前に思いを告げようって前から決めてた…。
俺にはお前が必要なんだ…。大切で大好きで…、ずっと側で守りたいんだ…。
だから…、俺と…、将来一緒になる前提で付き合ってくれないか…、雄一郎…?」
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作者名:Musashi | 作成日時:2017年4月8日 9時