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「え、えっと、崎谷ミク、って言います。あの、頼みたいことがあるんですけど…。」
「ようこそ。ご用件をお聞き次第の返答になりますが、こちらへどうぞ。」
少女は崎谷ミク。年齢は中高校生というところだろうか。しかし、カフェへのお願いとはなんだろうか。
「どうぞ。ホットキャラメルラテです。甘いものは大丈夫でしたか？」
「あ、はい。大丈夫です。いただきます。」
相葉が人数分珈琲をいれ、ミクにはキャラメルラテを作った。
ミクは白のワンピースに蒼のカーディガンと、清楚な格好をしている。今時の子とは違い、髪の毛も綺麗にストレートロングだ。言葉遣いもしっかりしているようだ。何処かのお嬢様だろうか。
「ご用件はなんでしょうか。」
「あの、祖母の誕生日会を開きたいんですけど、手伝って欲しいんです。」
ミクは本当にお嬢様であった。崎谷旅館の一人孫だったのである。崎谷宗一が旅館を経営者であり、自身が20代のときに旅館をたちあげた。宗一をずっと支えてきた妻、ミクから見れば祖母の崎谷ユリの誕生日会を開きたいということであった。
「祖母は誕生日会が初めてなんです。初めての誕生日会を楽しませてあげたいんです。」
櫻井は松本、相葉、二宮、そして何故か大野に目を配り、確認すると、
「協力します。」
そう言って少女に優しく微笑んだ。
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作者名：みり。 | 作成日時：2016年1月31日 15時
