キャッチアンドリリース ページ43
「消えろ。異能力【人間失格】」
太宰が頭の割れた人形の異能を無効化すると人形は消えてしまった。
「思ったより詰まんなかったなあ〜。てっきりお姉さんがお友達を殺しちゃうのかな〜って見てたのに」
久作の笑い声が響く中、久作の立っている横に
久作の頬から血が流れる。
いつの間にか立っており、何事も無い様に投げた後を久作に見せていた。
「おかえし。きにいった？」
腰に手を当てて久作に尋ねると久作も大して驚きはせず頬を切った跡のなぞった。
「うふふふ、お姉さんって思ったより
久作はなぞった指を舐めるとあどけない顔を浮かべた。
「よいこは おうちへかえるじかんだよ」
「僕、悪い子だからまだ帰らないもーん」
久作の乗っている列車はそのまま汽笛を鳴らして動き始めた。
「太宰さんの新しいお友達って壊れやすいだね。でも良いんだ！太宰さんを壊す楽しみが残っているもの」
夢野久作と名乗るその少年、通称『Q』
異能力名【ドグラ・マグラ】
「僕を閉じ込めたお礼に、いっーぱい苦しめて壊してあげるね！」
「次は封印などしない。心臓を刳り抜く」
「また遊ぼうね！お姉さん、太宰さぁーん」
手を振って別れを告げる久作に此方もと手を振るA。
「あの……大丈夫ですか？」
ナオミがそう言って彼女の安否を確認した。
彼女はニコッと笑って平気だと伝えた。
「だいじょうぶだよ。もうへいき」
「………なら良いんですけど…」
慕ってる兄にあの様な仕打ちをされても尚、彼を恐れず笑顔を保つ彼女にナオミは感服した。
だがそれとは裏腹に彼女が「ちょっとトイレ〜」と言ってその場を離れると深く溜息を吐いた。
「随分と残念そうだねぇ。何か不満な事でもあるのかい？」
此処は女子トイレ、しかし男の声など聞こえる筈は無い。
女子トイレの入り口付近で太宰が話しかけていた。
「ふまん？なんのことですか」
「惚けないで呉れ給え。あの瞳には覚えがある。それが私に判らないとでも？」
「さあ。ココロがよめるんなら、わかるんじゃないですか？」
「言わなきゃ判らないさ。私もそこまで万能では無い」
「それじゃあこのハナシはおわりです。かえり」
女子トイレから出てきた彼女は太宰を無視して駅へ向かおうとするも、それは太宰によって阻まれた。
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ほんばし(プロフ) - エレンNo2さん» コメントありがとうございます。面白いと言ってくださり、ありがとうございます。自己満足で書いている作品ではありますが、そう言ってもらえるととても嬉しいです。ありがとうございます！ (2023年1月11日 17時) (
レス) id: cf71fd7287 (このIDを非表示/違反報告)
エレンNo2 - 僕…文豪ストレイドッグス大好きなんですけど、すっごいおもしろかったです！ (2023年1月11日 16時) (レス) @page2 id: 84c79903b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほんばし | 作成日時：2020年1月14日 21時
