Story 21 ページ21
時間よ止まってくれ…!
今まだ部屋着だし髪ボサボサ!!
と思った時にはもう遅かった。。
久しぶりに見る涼介くんは、
今日もかっこよくて……
こんな姿の私で本当に申し訳ない気持ちになる。。
部屋の前で私を見つめる涼介くんと、
その横で、イケメン…と口パクしながら
両手を頬にあてて涼介くんを見上げる侑李がいる。
「あ…あんまり、見ないで……」
なんか、不釣り合いすぎて恥ずかしい……。
侑「A、涼介くんの前だと乙女〜」
「ちょっと…侑李はどっか行っててよ」
侑「はいはい、邪魔してすみませんねー」
ニヤニヤしながら部屋のドアを閉める侑李が
今までの人生で一番ウザいと思った瞬間だった。
涼「急に来てごめん…」
「大丈夫だけど……どうしてここに…?」
涼「Aが学校に来ないのって、俺が原因でしょ?」
「………」
なんて言葉を返したらいいだろう……。
涼「色々と誤解されたら困るから、正直に言おうと思う」
「…うん……」
涼「俺があの時、なかったことにしてって言ったのは…弄んでた訳じゃなくて…」
涼「……自信がなくなって」
「自信……?」
こんな完璧な見た目してるのに。。
涼「前ちょっと話したよね、俺の母さんのこと」
「あ、うん…」
涼「あんな最低な母さん見てるから、彼女を作るのがちょっと怖いというか…」
「…涼介くん……」
涼「もともと俺は彼女ほしいとか思わないから、こういうことちゃんと考えたことなかったんだけど」
「…そういうことだったんだね」
涼「母さんみたいにはなりたくないと思ってたから……無責任なことを軽く言ってしまったの後悔してる…あんな言い方になってごめん」
「私のほうこそ、好きなのにとか困らせるようなこと言ってごめんなさい…」
涼「いや……俺も、好きになろうかなと思って」
「え?」
涼「今日ここに来たのは、もう一つ理由があるんだよ」
真っ直ぐと私に向けられた涼介くんの瞳に、
ドキッとして体が止まって動けなくなった。
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作者名:エ イ ナ . | 作成日時:2019年10月1日 22時