Story 16 ページ16
着替え終わると、
速攻リビングのソファーに座らされる。
侑「それで？なんで相合傘してたのに、雨でびしょびしょだったの？」
「えっと…私が学校に傘を忘れて、それに気付いたのが学校と家のちょうど真ん中あたりだったの…」
侑李は考えるような姿勢をとりながら相づちを打つ。
「それで、取りに戻るのも面倒だと思ってたところで雨がふりだして…」
侑「だから雨に濡れたと」
「うん……でも、涼介くんが偶然私のこと見つけてくれて…家まで送ってくれたっていうこと」
侑「なるほどねー……」
私の話を聞いた侑李が、
何故か険しい顔をして首を傾げる…。
「…どうしたの？」
侑「いや、なんか……」
そして侑李が私を見て指を指す。
侑「Aの作戦でしょ」
「さ、作戦…？」
急に何を言い出すの…？
侑「推理すると、Aは涼介くんと相合傘をする為にわざと学校に傘を忘れた」
「はい…？」
侑「そして道の中間にはなったけど、ようやく雨が降り出し無事に涼介くんとも遭遇する」
「………」
侑「結果ドキドキラブラブの相合傘を満喫して、作戦は大成功ってことだ！そうでしょ？」
なんか勝手に話作られてるけど……。
「え…なんか……違うよ…？」
侑「嘘だぁ、Aのこととなれば僕には全部お見通しなんだよ」
いや、当たってないけどね……。
「その…涼介くんは、すごく優しい人だから、わざわざ家まで送ってくれたの」
侑「えー、そうなの？」
「それと、涼介くんはちょっと難しいところもあるから、なかなか私の思う通りには動いてくれないと思う」
侑「それだったらさー、話がつまんなくなるじゃん」
「つ、つまんなくなる…？」
そういう問題だったの…？
侑「後さ僕、密かにAは絶対ずる賢い性格してると思うんだよねー」
私は侑李がずる賢い性格してるって思うなぁ…。
直接言うのはやめとくけど。。
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作者名：ｴ ｲ ﾅ . | 作成日時：2019年10月1日 22時
