Story 15 ページ15
ちょっとした話をしながら
歩いていると、私の家が見えてくる。
「あ、家ここだから…」
涼「ドアのところまで行くよ」
「あ…ありがとう」
涼介くんは、私が雨に当たらないドアの前まで
一緒についてきてくれた。
もう私びしょ濡れなのに……。
涼「じゃあ、また明日」
「あ、うん、送ってくれて、ありがとね」
涼「うん」
涼介くんは短く返事をすると、
さっき通った道を引き返して行く。
なんか、申し訳ない気持ちになるな…。
いや…でも、涼介くんがいいって言ってたんだから
これで良かったんだ…！
そう自分に言い聞かせて、家に入る。
「…ただいまー……」
家のドアを開けると、
侑李がリビングの入口からヒョコっと顔を出した。
侑「ちょっと、誰と相合傘してたの？」
「え？」
けっこうな勢いで、侑李が私に駆けつけて来る。
侑「窓から見えてたよー？」
「え…嘘…？」
侑「もしかして、涼介くんだったり？」
「そ、そうだけど…」
侑「やっぱりね！…っていうか、Aびっしょびしょじゃん、なんで？」
「こ、これは……」
侑「理由は後でじっくり聞くから、着替えてきな？風邪ひいちゃうよ」
「あ、そうだね」
侑李が気の利く人でよかった…。
正直、服がびしょ濡れで気持ち悪かったから…
とりあえず長話にならずに済んだ。。
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作者名：ｴ ｲ ﾅ . | 作成日時：2019年10月1日 22時
