お節介 ページ34
:
『はい一旦チェックしまーす』
『SixTONESの皆さんそのまま待機でお願いします』
スタッフさんの声で撮影がストップする。
カメラで撮られていようがいまいが
おしゃべりを続けるメンバーを他所に、
俺の肩にこてんと寄り掛かってくる重さ。
「ゆごくん、」
優「ん？どした？」
「…ちょい肩貸して」
立ったまま頭だけを
俺の肩に乗せて目を閉じるのはAだ。
最近撮影が立て込んで
昨夜も遅くまで仕事をしていたらしいのを
マネージャーから聞いた。
そんなハードスケジュールは
彼女にとっては珍しくないけれど、
ここまで疲れている姿を見せるのは少し珍しかった。
目を閉じてすぐに寝れてしまう彼女の体重を
自分の頭だけで支えるのは難しいだろう。
不安定にグラグラと動いてしまうから
俺はたまらずに
彼女の体を支えた。
撮影が再び始まると
さっきまでの疲れた表情なんて一切出さないんだから
こいつはやっぱりプロだ。
敵わないなぁ、と思った。
◇
優「こら！風邪引くだろ！」
「っ、え、ゆごくん！？なんで！？」
優「いいからとりあえず乗って」
その日の夜は雨が降っていた。
一足早く仕事を終えた俺は
なんとなく気になって
ひとりの仕事を終えた彼女を迎えにきた。
雨だってのに空を見上げて意を決したように
走り去ろうとするから
思わず子どもを叱るみたいに
大声を出してしまったけれど、
助手席に乗りこんだ彼女は
嬉しそうに笑うんだ。
「びっくりしたよー。まさかの登場」
優「…近くまで来てたからついでに」
「ふふ、ありがと」
優「それに、大事なメンバーを風邪引かせるわけにはいかないんで」
「うん、ごめんなさい以後気をつけます」
ゆごくんの車久しぶりだなーなんて
呑気なことを言ってるAは
今日の疲れなんてなかったかのように
笑っているから。
優「…あんまり無理すんなよ？」
「……うん、ありがと。でもね、」
優「？」
「今はちょっと無理したい時なの。SixTONESの名前背負って戦えることがすごく嬉しいから、もう少し頑張らせてほしい」
優「…うん、そっか。」
本人がしたい無理なら仕方がない。
それに、その気持ちもわからないことないから。
Aが頑張るって言うなら
余計な心配しないで見守ることにする。
そしてたまーに、
こうやって少しのお節介をしていこう。
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美紀 - SixTones北斗君と大我君と樹君のオール担当です最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年9月20日 11時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
みゅー(プロフ) - １つ１つのお話が毎回深くて、らぶちゃんが愛されてるのがよくわかってとっても好きな小説です。更新楽しみに待っています！頑張ってください！ (2019年7月17日 21時) (レス) id: a9f42f7208 (このIDを非表示/違反報告)
ここのつ(プロフ) - らぶちゃん可愛くて芯があって推せます…！お話楽しみにしています！ (2019年7月3日 20時) (レス) id: f719349ae7 (このIDを非表示/違反報告)
MARI(プロフ) - 紅一点もののストーリーで1番好きです！続きも楽しみにしてます☆ (2019年5月2日 23時) (レス) id: 8c3a139d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーやん | 作成日時：2019年3月12日 22時
