213# 心の傷 ページ13
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モテたいわけじゃない。人気者になりたいわけでもない。ただ……外キャラで見られるのが嫌で、頑張ってみただけなのに。日奈森は下を向いて、何度目か分からないため息などを零しながら学園の外へ出た。
その努力にケチをつける気はないが、思っていた結果と違った。今日のことは、さすがのおれでも少しは同情する。
真城りま、もとい次期クイーンズチェア。あの転校生のキャラは強烈すぎる。我儘で、上から目線で、苦手なタイプ。
「一生懸命ニコニコしてさ、キャラじゃないのに無理して……なのに。バカみたいとか、らしくないとか。……もうっ、」
もう嫌だ。彼女は振り切られたみたいに、握りしめた拳のまま両腕を上に伸ばす。人目がなくてよかった。投げやりな叫びが空に吸い込まれる。
落ち込む日奈森を心配していたランたちも、何も言わず。いや……何も言えないのか。黙って弱音を吐き出すさまを傍観していた。
「どーしろっていうわけ！？ 分かんないよ！ 春なんて嫌なことばっか……」
頑張りを否定された彼女は、見失っていたに違いない。「日奈森あむらしくない」。家と外とでキャラを使い分ける日奈森にとって、本当の自分とはなんなのか。彼女らしさとは、どの自分を言うのか。
これはまずい。そう思った直後、あいつのカバンから何かが勢いよく飛び出した。人の片手に収まりそうな大きさの、それは。
手を伸ばしても届かないところで止まると一瞬光る。しゅごたまには、白いバツがついていた。驚いて呆然とする面々。
「いや、動けよ！」
「ロスト！？ なんで……」
「話は後！ 逃げられるぞ」
「っあむちゃん、捕まえなきゃ！」
この目で見たのは初めてだけど、やはりダイヤのしゅごたま。模様には若干、透明の黒で暗い印象を持った。
しゅごキャラだって元はこころのたまごから産まれる。しゅごたまにバツが着いても、不思議じゃない。ランが声をかけて、日奈森はキャラチェンジ。ホップステップと踏んでジャンプ。追いかけるも、ダイヤのしゅごたまはヒュヒュンと機敏に逃げる。
彼女達のとは別に、おれも捕まえるために空を登る。しかし「待って」という声には応じない。しゅごたまと言えど、持ち主の心の有り様でバツがついたたまごだ。ここで逃せばどうなるか分からない。とにかく必死だった。
「痛ったぁ！」
「ふぎゃ」
突如。ゴン、と鈍い音がした。
おれも思わず目を離してしまう。
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クロウサ(プロフ) - いいですよ。気にしないでください。 (10月17日 19時) (
レス) id: 004a3e734e (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - クロウサさん» そうですね……。申し訳ありませんが受けることはできません。個人的な理由もありますが、この作品だけを更新しているわけではないからです。これ以上掛け持ちしたくないので。ごめんなさい。 (10月17日 19時) (レス) id: 70caf03276 (このIDを非表示/違反報告)
クロウサ(プロフ) - うーん。今しゅごキャラの小説を、書いてますがもう１つしゅごキャラの小説を書いて欲しいんです。もちろん原作沿いで、落ちは相馬空海でお願いしたいんですけど無理だったならいいんです。 (10月17日 19時) (レス) id: 004a3e734e (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - クロウサさん» 当作品を読んでいただき、ありがとうございます。物語の今後に関するリクエストならば、正直自らの体調を考慮してはっきりお断りすべきなのですが一応聞いてみたいと思ってしまいました。もし私のこの言い方に不快な思いをされた場合はすみません。 (10月17日 18時) (レス) id: 70caf03276 (このIDを非表示/違反報告)
クロウサ(プロフ) - しゅごキャラの小説が、読めるなんて嬉しいです。あの１つリクエストしてもいいですか？ (10月17日 16時) (レス) id: 004a3e734e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年4月22日 23時
