黒ネコさんは悪い人じゃない②【しゅごキャラ】 (ページ7)

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二日目も快晴。打ち寄せる波が、私たちを誘うように煌めいている。

午前に遊んで午後に昨日のサンドアートの続きと大まかに決め、今度こそ海へ。…の前に、ランに呼ばれた。なんで私？あむじゃなくて？

「A、あたしサーフィンやりたい！」

「……それは、あむとキャラチェンジしてってこと？」

「うん！だから、あむちゃんを一緒に説得して！」

「おっけー、いいよ。」

学校でのあむを見てる限り、球技系は得意そうだけど鉄棒とかマット運動が苦手みたいなんだよね。多分サーフィンは後者。悪気はないけどバランス感覚を問われるスポーツは得意じゃないのかも。

でもサーフィンは私もやりたい。前に家族で海に来たときに兄妹で体験して楽しかったし。

ということで、説得というか少し強引な形でサーフボードを二人分借りた。あとはランがキャラチェンジをすれば、あむはキャラに飲まれるだろう。

「できない子は、できる子にキャラチェンジ！」

「いってらっしゃーい。」

砂浜、走ってもいいけど転ばないでねって言うの忘れたな。彼女は転びはしなかったけど、ビーチサンダルが片方脱げていた。それに笑みがこぼれる。

自分も倣って行こうとしたとき、なでしこと日陰にいたこはくがこちらに寄ってきた。その顔は夏真っ盛りの空の下とは思えないほど曇っている。

「本当に言うデスか？あのこと。」

またその話か。こはくはやっぱり反対なんだね。

最初は私に過保護すぎると思っていた。けど実際は違う。あむを信じていないだけだった。しゅごキャラだから分かるらしい。心が脆くて弱いと、彼女はあむをそう評した。

確かに、私が嘘をついていたと知ったらあの子はどんな顔をするだろう。あむだけじゃない、ややも。私の秘密を知っているのは辺里となでしこ、それに相馬の3人だ。

「…嫌われたり同情されるのなら、私たちの友情はそれまでってことでしょ。」

「Aって、たまにドライなこと言いやがるデスよね。」

「褒め言葉として受け取っておくよ。」

「褒めてねーし、目が笑ってねーデス。」

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