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*yoohei side





「ああ、ほら。そんなに泣かないで」




彼女の瞳から零れ落ちる大粒の涙を
なんど指で拭っても
あふれ出る涙はなかなか止まらなかった。




そんな彼女を優しく包み込んで、
背中をぽんぽん叩いたり撫でたりしていると
ひとしきり泣いた彼女がやっと落ち着いてきた。




「大丈夫?落ち着いた?」

「はい、・・・」

「そっか、良かった。
でも俺、Aちゃんに散々無視されて傷ついてるからね?」

「ごめんなさい・・・」

「じゃあ、お詫びにいっぱい癒してくれる?」

「・・・え、と、でも、どうすれば、、?」

「んー、取り敢えず今日は逃げずに朝まで居てくれる?
隣に居てくれるだけでいいからさ」




彼女は泣き腫らした目を俯きがちにさせながら
大きく頷いてくれた。




「メガネまで濡れちゃったね」




レンズに零れた涙のあとが残るメガネを
彼女の顔から外す。




「あっ、」

「メガネ、必要ないでしょ?」

「・・・そんなことないです」

「なんでよ?しっかり女子のヨロイは
もう俺の前では必要ないじゃん」




その言葉と一緒に後ろでひとつに縛っていた髪も解いて
サラッとしたその髪に指を通す。




「でも、外したら見えなくなっちゃうから、」

「どうせ見える距離まで近づくんだからいいよ」

「え?」

「どうしても邪魔なんだよね、キスすんのに」




そう言って彼女の口唇を奪う。




「・・・なにもしないんじゃなかったんですか」

「確かに隣に居てくれるだけでいいとは言ったけど
キスくらいは許してよ、笑」




少し照れたように彼女が俺を見るけど、
ぼやけている視界のせいか、
どことなく焦点は合っていなくて
ぽやっとした雰囲気を醸し出している。




こういうのギャップ萌えっていうのかな。
キリッとしてる仕事姿とはかなり違う。




ああ、そうか。
思えば普段の彼女と仕事姿との違いに
ずっと魅せられ続けてきた。




親睦という飲み会で
メガネをはずした彼女を見た時から、
きっともうこの想いは始まってたんだ。




初めて出会った時、
早摘みの果実みたいに
堅くて青臭いんじゃないかと思っていた。


そんな彼女の本当の姿は、
赤く染まった苺のように純粋で甘くて可愛い人。





*
She’s Berry - END.

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叢雲(プロフ) - かのんさん» 返信が届いていなかったようなので先程再チャレンジしてみました! (2021年5月31日 20時) (レス) id: 1b9e74f105 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - そうだったんですか?こちらも受信履歴にはないですね。まだ続きがある楽しみを幸せに待ってます! (2021年5月31日 0時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - かのんさん» 私もメッセージを返信させていただいたんですが送信箱に履歴が無くて...、返信は届いてますでしょうか?After話はもう少し続く予定ですのでそちらもお楽しみいただければ幸いです(^-^) (2021年5月30日 23時) (レス) id: 1b9e74f105 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - メッセージ送信するも、その後なぜかエラーで開けず。2人のその後も気になってたので&の方で読めて嬉しかったです!必ず読ませていただきます! (2021年5月30日 1時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - かのんさん» メッセージ送ってくださってありがとうございました(^-^)私も元のふたりに戻せて良かったなーと思っております。またお話を更新した際は読んでいただけると嬉しいです。 (2021年5月29日 23時) (レス) id: 1b9e74f105 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:叢雲 | 作成日時:2021年2月19日 23時

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