She’s Berry：2nd

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・・・昨日の夜、そんなことがあったから、
約束したライブを見に行くことに
戸惑いを感じずにはいられなかった。




洋平さんから送られてきたメッセージを
もう一度読み返してみる。




もうちょっとなにか言われるかと思っていたけど
意外と普通な文章・・・。




洋平さんは、私が朝いなかったことを、
なんとも思わなかったんだろうか？


それとも遊びだった相手が、
朝になってその場に居ようが居まいが
大して気にも留めないってこと？




疑い始めた思考は
どんどん悪い方に転がっていく。




あまりにも普通過ぎる洋平さんの態度と
昨日、自分自身が感じたことがミスマッチ過ぎて。




確かにライブに行く約束をしたことはしたけれど、
あれはまだなんの疑いも感じていない時だったから
素直に喜べた・・・。




どうしていいのか分からない気持ちのまま、
止まってくれない時間は無情にも当然のように過ぎていく。




約束は約束だもんね・・・。




散々迷ったけど、最終的にはそう思って
気の向かないまま一応ライブハウスにやってきた。




入れるようにしておくからとは言われたものの、
スタッフの人に自分の名前を告げるだけで
妙にドキドキしてしまった。




そもそもライブハウス自体が初体験で来たことないし
見においでとは言われたものの、
どこで見ればいいものなのかもよく分からない。




今の微妙な関係の状態で、前の方で見て、
来ていることに気付かれたら・・・


洋平さんはどう思うか知らないけど、
私は絶対気まずい思いをする。




それに、ステージ中に知ってる人が目に入るって
どうなんだろう？
集中できないとかあるのかな？




・・・じゃあ、後ろで見る？




でも、それはそれで
遠くて洋平さんのことが見えないかもしれないし、


ライブが終わった後にどうだった？なんて感想を求められたら
答えられないかもしれない。




ああ、もうほんとに！
どうしていいか分かんない！




ライブハウス初心者にバンドマンのカレシ・・・
じゃないかもしれない、んだけど、、、
取り敢えずそんなのいきなりハードルが高すぎる。




散々困った挙句、前も後ろも違うような気がして
真ん中あたりの床に段差が出来ている柵の前で見ることにした。





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