第5話ー1 ページ27
『あれ、ジロちゃん&カイくん。なんでここに?』
知り合いに教えてもらったクラブに来ていた私は、見覚えのある二人組に声をかけた。
「え!Aちゃん!?」
とてもいい反応をしてくれるものだから、面白くなった。
「なんでここに…?」
『理由聞きたいのはこっちだよ。私はここのマスターに用事があっただけ。』
「そうなんだ…」
『で、何しに来たの?』
「あ、いや、処分期間が終わったからパーッと遊びたくなって…?」
『ふ〜ん。…それだけじゃないでしょ?』
そういって,ジロちゃんに目を向ける。カイくんもジロちゃんも目が泳いでいた。
「あ…えっと…」
『うん?』
「ナンパしに来ました!」
『やっぱりね〜…で、成功した?』
「いや、さっぱり…だから、次のお店探そうかと思って…」
『じゃあ、一緒についていってあげるよ。』
「え、ほんと?…でも、お店は?」
カイくんが心配そうに聞いてくる。
『別にここで働いてるわけじゃないし、どのみち、その様子だと次のお店も決めてないでしょ?』
「まぁ、うん。」
『さ、いこっか!』
そういって、マスターにまた今度と言って次のお店へと向かった。
その途中、ジロちゃんが通り過ぎようとしたお店に魅かれるものがあったらしい。後ろから呼び止められた。
「Aちゃん!なぁ、ここ行ってみたい!」
『どこ?まぁ、どこでもいいけど…。ナンパしたい人の好きにしていいと思うよ!』
そう伝えると、カイくんとジロちゃんは先に入ってしまった。店の前へと急ぐ。
『あれ…ここって…』
嫌な予感がして,急いで二人の後を追えば…四方八方から、大勢の男が彼らを囲んでいる。カイくんの横に慌てて並んだ。
「あっはは、お客さんいたぁ!!…でも、ちょ、ちょっと、おっさんばっかりだな…」
キラキラとした店内とは裏腹に、キレイなお姉さんもイケメンもいない。
『カイくん、これは…』
「あぁ…ジロちゃん…これ多分始末書だ…」
「えっ?」
『あの人…刑事だ。』
いかつい顔をした刑事が、部下の人に命令をする。
「連れて行け。」
「ほら、行くぞ。」
「ちょっ、え…!?」
私たちは両側から掴まって、クラブの外へと連れていかれた。
「痛た……痛い痛い!」
「買ったばっかのシャツなんで…!!」
『あ〜、なんでいつもこうなるかなぁ〜』
私たちは、そのままパトカーで連行される。初パトカーがこれだなんて…と自分の巻き込まれ体質を呪った。
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おむらいす(プロフ) - どんな質問でしょうか (2021年3月27日 23時) (レス) id: 75ace3dbad (このIDを非表示/違反報告)
レム - 聞いても大丈夫でしょうか? (2021年3月25日 18時) (レス) id: 59a18b3b65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無名 | 作成日時:2020年8月14日 18時