検索窓
今日:9 hit、昨日:4 hit、合計:99,996 hit

第3話ー9 ページ3

「うおりゃーッ!!!」

「…うわっ!」

「おっと!」

『うがっ!』

突き飛ばされたジロちゃんに巻き込まれた形で、カイくんと私が後ろに転がる。

瞬時に2人は立ち上がり、相手をすぐさま倒していた。

私が加勢する隙はないなと思ったとき、後ろに気配がしてすぐに振り向いた。

しかし、またしても首を捕まれ、背中をコンクリの壁で打ち付ける。

「おかえり。ようやく買い手が決まったのに、残念だよ。」

「Aちゃんを離せ!」

「このっ!」

「動くと絞め殺しちゃうよ?」

そう言って柴本はを嘲笑いながらグッと私の首を抑える腕に力を込めてくる。

『君の行先はとある食堂だ。悪くはないだろ?向こうも君のように骨のある女性を求めている。』

私はその返答とばかりに、体を斜めにすると腕を上げて、柴本の肘に向かってこちらも肘を振り下ろす。そのまま、顔面に内回しでエルボーをお見舞した。

柴本が距離を取るかのように、私の腹目掛けて足を伸ばしてくる。それを腕をクロスすることで受け止め、そのタイミングでジロちゃんが攻撃を仕掛けた。

私はその場で膝から崩れ落ち、乱れた呼吸を整える。

『…ゲホッ…ケホッ…は…はぁ…。』

ガンっ!という大きな音がして顔をあげれば、ジロちゃんがドアを背に、足蹴りを腹に受けているところだった。

「どうだお前、俺の元で働かねぇか?悪いようにはしないぞ」

「うらぁ!」

「っ!」

ジロちゃんを助けるように今度はカイくんが警棒で頭を殴る。

柴本は殴られた頭を手で触り、付いた血を確認したかと思えば、ジャケットを脱ぎ、すぐさまカイくんに殴りかかった。

『やべぇ、本気モードじゃん…。』

「…らあっ!」

「うっ!」

「カイくん!」

やはり柴本の強さは圧倒的だった。それでも、3人で代わる代わる立ち向かえば、明らかに少しずつ相手も弱っていく。柴本は近くにあった物をこっちに投げつけて、奥の部屋へと逃げていった。

第3話ー10→←第3話ー8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
146人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

おむらいす(プロフ) - どんな質問でしょうか (2021年3月27日 23時) (レス) id: 75ace3dbad (このIDを非表示/違反報告)
レム - 聞いても大丈夫でしょうか? (2021年3月25日 18時) (レス) id: 59a18b3b65 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:無名 | 作成日時:2020年8月14日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。