【未満警察】心が汚れたとて終われない[2]

第4話ー10 ページ20

コミュニティールームにさやかを心配した片野坂教場のみんなが揃う

『レンブランカってお店知ってる？』

みんなに尋ねると、冬美が口があっと声をあげる。

「そこなら知ってます。さやかと田畑さんがデートしたカフェです。」

「えっ、デート！？」

「えええー！？」

「お前らいつの間に！」

意外な事実が判明して、皆で盛り上がる。

「いや…付き合ってないよっ！僕なんか無理でしょ！…あ、こう…無理やりデートしてもらっただけ！」

そんな時，カイくんからグループLINEに画像が送られてきた。

『あ、カイくんから…』

「これ、野原さんと一緒にいるのだれ？」

『知らないけど、なんか…あんまり良い人って感じはしないかも』

「うん，わかる。｣

｢冬美ちゃん、知ってる？｣

｢いや、知らない。｣

｢僕も知らない。｣

ジロちゃんが電話でカイくんに，男のことを誰も知らない事を伝えると，短くわかったという返事のみで切れた。

それから数分後、

《大変なことになった、指友指助ってアカウント調べてくれ》

という切羽詰まったカイくんから電話が掛かってきた。カイくん曰く、さやかが喫茶であっていた男が連続殺人事件の容疑者らしい

｢ゆびともゆびすけって平仮名？カタカナ？漢字？｣

そんな私の疑問を全員がスルーして、全力で指友指助のアカウントを探した。


「あった、こいつだ」

しばらくして、田畑くんが声を上げる。彼が見つけたアカウントには確かに"指友指助"と書かれてた。

「こいつが女の人４人も…。」

「さやかちゃんが５人目になるっていうこと」

「縁起でもないこというな」

「カイくん、絶対そいつ逃すな！」

《わかった、》

ジロちゃんのスマホ越しに必死に自転車を漕ぐ音が聞こえた。

第4話ー11→←第4話ー9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す