死にたがりと公安とFBI (ページ7)

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未遂安室side ページ7

梓さんに紹介して貰ったお客様さん

その人を他のお客の注文を取りながら、横目で見る

するとその人は、コーヒーに何かを入れていた

僕もよく見る毒薬だ

誰かに飲ませる気か？そう思ったが、その人は自ら飲もうとしていた

僕は急いでそれを止めに行った

｢お客様。今、このカップに何を入れましたか？｣

カップを持つ手首を掴み、問い掛けた

｢別に何も？｣

僕を見上げてとぼける梓さんの知り合い

｢僕の予想ですが、その薬を飲めば貴女は死ぬんじゃ無いですか？｣

｢随分、凄い予想ですね。間違ってはいませんけど｣

しれっと言い退けるこの人は一体･･･

｢･･･やはりですか。貴女はここで何をするつもりです｣

他人事のように言った人を見下ろしながら少し睨んだ

｢死のうかなーっと｣

｢ここで死なれても困ります。他を当たって下さい｣

そう言うと、その人は僕の手を外し立ち上がった

｢はいはい、分かりましたよ。これ、お会計です｣

丁度の金額を置いて、その人は去って行った

その人の手首を掴んでいた手には赤色の液体が付いていた