死にたがりと公安とFBI (ページ35)

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未遂沖矢side ページ35

｢僕は沖矢昴です。失礼ですが、橘寿都さんの年齢は？｣

｢沖矢さんですか。年齢、確か･･･今年で十五、六だったかな･･･、高校に上がったばかりだから｣

俺を見上げて笑いながら答えた

なるほど、そういうことか

頭を強く打ったのが原因で、高校に上がった時までの記憶しか残っていないのか

｢それがどうかしたの？私、学校行かないと｣

｢今はまだダメですよ。事故に遭ったばかりなんですから｣

｢･･･事故に遭ったんでしたね。その時のこと覚えて無いんですけど｣

記憶喪失の事は教えない方がいいか

｢交通事故でしたから、前後は覚えて無い事があるんじゃ無いですか？｣

｢そうかも。沖矢さんは、知り合いでしたっけ？｣

｢いえ、僕はただの通りすがりですよ。事故に遭った貴女を見掛けて｣

と曖昧に答えておいた