死にたがりと公安とFBI (ページ16)

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未遂安室side ページ16

｢死にたがり、｣

｢そう、死にたがり。それを言われ続けたアイツは一つの事件を起こした｣

｢事件？｣

｢死のうとしたのさ、本当に。それが二年の時、三年の時はもっと酷かった｣

二年の時？

それでは梓さんの言っていた事と食い違いが出て来る

｢周りから見たら卒業前までは普通に見えてたらしいけど、あたし等からしたら異常だったね。アイツはあたし等の学年でしかおかしなことしてなったらしいし｣

｢･･･おかしなこと？｣

｢おかしなこと、というか･･･明日は雨が降る、人も降って来るかもね？とか言ってたな。曇ってる空を見上げながら｣

異常者だ

でも僕が出会った時、そんな雰囲気は全く無かった

｢もう良いかい？あたしも忙しいんだ｣

｢あ、最後に、橘寿都Aさんのご住所は知っていますか？｣

｢住所も何もここから五分の所だよ｣

と女人は橘寿都Aの家の場所を教えてくれた