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「おいで、こっちだよ」


「・・・え、あ、はい」



自然に言われてついて行ってしまう



案内されたのは、僕が入ったリビングだった



扉を目の前にして、あの光景が甦る



「もう何も無いよ」



とガチャと開けられる扉



広がる光景は本当に何も無くて、普通のリビングだった



「そこに座ってちょっと待ってなよ」



そこ、と言われた椅子



少し警戒しつつも座る



「大人しくしててね」



彼はまた僕の頭を撫でて、どこかに消えて行く



暫く待っていると、いい匂いが漂って来た



「お待たせ」


「あ、ありがとうございます・・・」



前に出された美味しそうな、料理



「ほら、これなら肉なんて入って無いから、警戒しないだろ?」


「そう、ですね・・・頂きます」



僕はそれを食べた



それを全部食べ終えた時、急な眠気が襲って来た



「犯罪者の出したご飯なんて、食べたら危ないよ」



目を完全に閉じる前に見えたのは、彼の妖しく笑う口元だった

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作成日時:2017年1月6日 12時

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