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…彼らはまさに、一度吸ってしまえば体内を犯す毒だ。


『ハッ。そこまで言うなら、せいぜい家出娘(わたし)を楽しませて繋ぎ止めてみせてよ?』


動揺なんて気取らせない。

少しの隙間も見せず、私は今あるだけの気丈を寄せ集める。

そして次元さんの咥えてる煙草を抜き取り、ニヤリと笑んでやった。


次「ーー望むところだ。」


次元さんが私の顎を持ち、ズイッと顔を近付ける。


ーー…帽子の奥の目は、標的(ターゲット)を見据えた狙撃者(スナイパー)のように鋭くなっていた。


異常な程に乾いた唇の端を吊り上げ、私も挑戦的に鋭い目を見つめ返した。

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……そして数日経った今、私達はローマの上空を飛行中だ。


ル「ぱぁ〜っとやっちゃいなさい!ぱぁっと!」

「だぁ〜!」


飛行機に乗り込み、ルパンさんと赤ちゃんは楽しげに予告状をバラ撒いている。

……元々は2人乗り用らしく赤ちゃんはルパンさんと、そして私は次元さんの膝の上に座らせられてる。


『だから待ってるって言ったのに!』

次「おい暴れるな。落っことすぞ?」

『冗談に聞こえない!』


今は次元さんが命綱も同然で、思わず彼のお留守になってる手を掴んだ。


『大体!なんで!こんな事してるんですか!』


キャッキャッと楽しげに笑う赤ちゃんを背負うルパンさんに怒鳴る。

日に日にメディアに取り上げられる回数が増え、今では彼の行動に注目して応援する民間人まで出てくる始末。


『これ絶対、銭形さん来るヤツーー!!』


……そして、私の予感は的中する。


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…その夜、とある銀行前ではルパンコールが始まっていた。

そして、唐突に鳴り響く警報。


ル「イェーイ!!」

『んな事してないでさっさと走れバカ!!』


屋上まで逃げてきたルパンさんは真下で歓声を上げる民間人達にファンサする。

最初から赤ちゃんと一緒に屋上に待機してた私は思いっきりルパンさんの尻を蹴った。


ル「ちょ!ひどいよ〜!御神楽ちゃ〜ん!」

『い・い・か・ら・い・け!!』

ル「へ〜い!」


ひょいっとフェンスの先へ飛び出し、ルパンさん、次元さん、私の順で警備員達から逃げ回る。


『それで!?この後はどうするんです!?』

ル「んまぁ見てなさいって〜!」

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設定タグ:ルパン三世 , 安室透/降谷零 , 次元大介?   
作品ジャンル:恋愛
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四條暁(プロフ) - ピーナッツバタークリームさん» こちらにまでコメントありがとうございます!!今はまだ更新停止中ですが、ホスト部の方が落ち着き次第また書きますね!(*`・ω・)ゞ (2022年3月16日 0時) (レス) id: 4bcf0e63da (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツバタークリーム - お久しぶりです。最新話まで読み終わりました。とても惹き込まれる話でヒロインと降谷零さんの今後が気になりっぱなしです(´・¿?・`)キニナル更新待ってます(●´ω`●) (2022年3月15日 23時) (レス) @page17 id: ea89bfb102 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:四條暁 | 作成日時:2021年1月19日 19時

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