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…ぶっちゃけ、今の状況に何だかんだ救われてるのかもしれない。
けど、けどだ。
あの夜、次元さんから勧誘されてから何故か落ち着かない。
抱き締められた時に触れた温もりと香りが、何故か胸奥をざわつかせる。
……それがどうしてか、今では解らない。
ただ、それは開いてはならない扉のように思えて私は恐ろしくなった。
それでも恐ろしいまでに興味もあり、二律背反に苛まれた。
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買い出しを終えて、私は休憩がてら近くの河川敷に設置されたベンチに腰掛けた。
…見上げた空は雲一つ無く晴天だ。
息を吐き出し、軽く目を瞑る。
『……零さん。』
瞼の裏に描くのは相変わらず零さんの事ばかりで、閉じた瞼から涙が一筋流れたのが解った。
そのままこの醜くて膿んだ感情も洗い流されてしまえば良いのに、そんなバカみたいな事を考える。
『こんな……イヤな人間になんて、なりたくなかった。』
私は小さく呟き、凪いでいる胸奥に浸る。
感傷に息が詰まってると、不意に誰かが近付く気配がした。
その気配は私の隣へとドカリと腰掛け、ゴソゴソと何かを取り出す音が聞こえる。
『…ここ、禁煙。』
次「硬ぇ事言うなよ、家じゃ我慢してんだからよ。」
『はぁ……。』
薄目を開け、私はジトリと睨み付ける。
隣には足を放り投げた次元さんが座っており、風下で紫煙を楽しんでいた。
『あのさ、次元さん。』
次「あ？」
『私さ、迷ってるですよ。』
次「何に？」
『…もう少し離れてるべきか、いっそ今からでも帰るべきか…。』
そう呟くと次元さんは鼻で笑った。
次「お前さんは本っ当に……クソ真面目だな。」
『かもしれませんね。』
次「それで？オレが“あーしろ”“こーしろ”って言えばお前さんはその通りにするのか？」
『…今ほど次元さんの髭を削ぎ落としたいとは思いません。』
刺が容赦なく突き刺さり、私は殺意にも似た苛立ちを溜め息に滲ませる。
……元はと言えば、アンタが私を混乱させる様な事を言ったからだろうが。
恨めしげに煙草を吸う次元さんを睨む。
彼はそんな私に「お〜怖い怖い。」と茶化す。
ーー…例えるならば、彼は甘い毒素だろうか。
人の弱ってる隙を狙って
虎視眈々と、はたまた眼中にすらないと気取らせずに狙う。
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四條暁(プロフ) - ピーナッツバタークリームさん» こちらにまでコメントありがとうございます！！今はまだ更新停止中ですが、ホスト部の方が落ち着き次第また書きますね！(*｀･ω･)ゞ (2022年3月16日 0時) (
レス) id: 4bcf0e63da (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツバタークリーム - お久しぶりです。最新話まで読み終わりました。とても惹き込まれる話でヒロインと降谷零さんの今後が気になりっぱなしです(´・¿?・｀)ｷﾆﾅﾙ更新待ってます(●´ω`●) (2022年3月15日 23時) (レス) @page17 id: ea89bfb102 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四條暁 | 作成日時：2021年1月19日 19時
