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◇こちらの“協力者”とあちらの“協力者”◇ ページ9

そう私が告げると秀さんは「確かに…。」と電話越しに頷いた。


『取り敢えず何か分かり次第連絡する。』

《…A、今からでも遅くない。今回の件から手を引かないか?》

『……それじゃ間に合わないんだって。何度も説明したじゃん。』


点滅するボタンを押しながら低く呟き、なるべく角の立たないよう努める。


『今回の事件はFBI(秀さん達)にも公安(零さん達)にも防げない部分がある、犠牲を出さない為にも最善の道を歩かないと。』


ーー…じゃないと、全てが狂ってしまう。


それこそ私にも防ぎきれない程の犠牲を払う事になるかも知れない。


《それは解るが、降谷君はどう納得させる?彼からしたら俺は憎き敵であり、お前はその()に協力して……。》

『ーー赤井巡査。』


少し間を開けてガコンッと暖かいお茶が出てきてソレを受け取る。

冷静に紡ぐ秀さんの言葉を鋭く遮り、私は緩めてた表情を引き締めた。


『貴方は仕事に私情を持ち込める程余裕があるか?他者()の心配より、まず己の身を案じろ。』


これ以上続けるな、そう言外に牽制する。


『……取り敢えず、秀さんはそのまま零さん達のフォローに集中して。その他は私が防ぐ。』

《はぁ……分かった。だが、各国の調査員たちをどうやって…。》

『それはもうツテ(・・)を頼ってるから平気。じゃあ。』


そう会話を切り上げ、私はスマホをしまって江戸川達の元へ急いだ。



……そんなの分かってる。

零さんが簡単に納得してくれる、なんて初めから思ってない。

けど、そうでもしなければ私は阻止出来ないんだよ。


『……皆を救えるなら、私がどうなろうと構わない。』


人知れず小さく呟かれた言葉は喧騒の中へ溶け込み、再びスマホが震えだした。

今度はDMで見知らぬ番号からだった。


【各自、設置か〜んりょ♡この貸しは大きいよぉ〜?愛しの御神楽ちゃん(^ー^) R3】


何ともふざけた文面に「本当に大丈夫かよ…。」と不安になったが、こちらの思考を読んだように見慣れないアプリが添付されている。

それを開くと指示した場所から反応があり、私は()の無駄な用意周到さに呆れた。


【了解です。ご足労ありがとうございます。】


とだけ返した。

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設定タグ:名探偵コナン , 純黒の悪夢 , 安室透/降谷零   
作品ジャンル:恋愛
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四條暁(プロフ) - 明けましておめでとうございます!!今年も皆様にとって実り多い年になる事をお祈りいたします!これからも宜しくお願い致します!!m(_ _)m (2021年1月1日 1時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
四條暁(プロフ) - 【3R】の正体、皆さんは分かりますか?(お気に入り登録49人突破!登録して下さった方、読んで下さってる方に感謝です(*´▽`*)) (2020年12月27日 18時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:四條暁 | 作成日時:2020年12月20日 4時

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