いつか花咲き、それは芽吹いていく ページ21
その時、ふと妙案が浮かんだ。
『…快斗、お願いがある。』
快「あ?お願い?」
『ーーキッドのハンググライダーで、私を東都水族館まで連れていって。』
快「……は?」
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そして快斗に案内されたのは町から少し離れたビリヤード場。
「おお、坊っちゃん。」
快「ようジイちゃん、頼んでたモン用意してくれたか?」
内装は少し古めかしいけど、その分味わい深い雰囲気を醸し出していた。
『…御神楽Aと申します。この度は無理を言って申し訳ありません。』
快斗が「ジイちゃん」と呼んだ初老の男性に頭を下げると「お止め下さい、御神楽様。」と頭を上げさせられた。
「
『恩返し……?』
「はい、貴女が坊っちゃんを助けて下さったと聞いております。
その暖かい言葉と笑顔に、私の視界はグニャリと歪んだ。
『……私の方こそ、ありがとうございます。』
間違ってなかったんだ、私が変えた運命は。
それが解って、心の底から安心した。
溢れそうな涙を服で拭って、気合いを入れて両頬に張り手をかます。
『ーー時間がありません、早速ですが宜しいですか?』
「かしこまりました。」
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そして準備が整い、近くの高台。
『ねぇ、なんかプロペラみたいなの付いてない?』
快「改良中のヤツなんだ、ついでだから使おうと思ってよ。」
『……落とさないでよ??』
任せろ!と胸を張る怪盗キッド。
頼る宛ても無いし、ここは全面的に信頼しよう。
『“軽化”』
快「ん?どした?」
『ちょっとしたおまじない。』
快斗が翼を出し、サッと私をお姫様抱っこした。
「坊っちゃん、御神楽様お気を付けて。」
『ありがとうございます。寺井さん。』
そして、私達は闇夜へ旅立った。
『
イヤリングを外して呟くと、私達の姿は闇へ紛れた。
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四條暁(プロフ) - 明けましておめでとうございます!!今年も皆様にとって実り多い年になる事をお祈りいたします!これからも宜しくお願い致します!!m(_ _)m (2021年1月1日 1時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
四條暁(プロフ) - 【3R】の正体、皆さんは分かりますか?(お気に入り登録49人突破!登録して下さった方、読んで下さってる方に感謝です(*´▽`*)) (2020年12月27日 18時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:四條暁 | 作成日時:2020年12月20日 4時