救済する光と困惑するモノ〜NOside〜 ページ17
「お前の他に紛れ込んでるネズミの名前を吐け。」
その言葉に女は苦虫を噛み潰したように顔をしかめる。
……ここで誰かの名前を口にした瞬間、それは自ら裏切り者だと宣言してるのと同じだ。
女はそう悟り、逃げ場を探そうと周囲を見渡す。
しかし、前方と後方を埋められてしまいそこには隙がない。
「さっさと吐いちまえよ、苦しみたくねぇだろ?」
「ッ何度も言わせないで!私はノックじゃない!脅しても無駄よ、ジン。」
女の言葉に銀髪の男が口の端をニヤリと吊り上げる。
「“脅し”?オレがそんな可愛いことすると思うか?」
その言葉の真意を読み取り、女がハッと目を見開いた。
銀髪の男は【死】へのカウントダウンを始める。
女が数歩下がって川へ走り出した時、夕焼けに反射してキラリと薄紫が光る。
「3…2…1…ゼロ。」
男が無情にも引き金を引いた瞬間、夕焼けの光を浴びたソレから年若い女の声が響く。
『デイ・ドリーム。』
そして、撃たれた女はそのまま川へ落ちていく。
水面をユラユラと揺蕩う女を見つめた後、銀髪の男が背を向ける。
「行くぞ、急げ。」
「兄貴、どちらへ?」
「日本だ。」
そう告げた瞬間、男が唐突に振り返ると川に向かって発砲した。
「おい、そこに誰か居るのか?」
男の問いには何も答えず、ただ静かに水面には波紋が浮かぶのみ。
「…まぁ良い。」
不服そうにも男達がその場を後にする。
『あの銀髪燃やしたろかクソ銀髪がクソ。』
「ちょ、御神楽ちゃん。お口が悪いって。」
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〜米花町、とあるレストラン駐車場にて〜
白い軽自動車が一台停まっており、車内にはジョディを初めとしたFBIとコナンが三枚の写真を見ていた。
ジェ「イギリスMI6、カナダのCSIS、ドイツのBND…各国の諜報員が次々と行方不明になった。」
コ「えっ?ま、まさかっ!」
ジェ「…彼らの共通点は例の組織に潜入していた事。」
コ「それじゃあ、黒ずくめのヤツらに!?」
コナンは表情を強張らせた。
それに続くのは同じく険しい顔のキャメル。
キャ「組織の工作員が警察庁からデータを盗んだ疑いがあると赤井さんから報告を受けていたんですが…。」
キャメルの言葉でコナンの脳裏を過ったのは記憶喪失になった女性と御神楽Aだった。
Aの突然の異変にはコナンは納得しきれず、彼女が何かを隠しているのは明白だった。
コ「……Aさん、アンタは何を隠してんだよ。」
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四條暁(プロフ) - 明けましておめでとうございます!!今年も皆様にとって実り多い年になる事をお祈りいたします!これからも宜しくお願い致します!!m(_ _)m (2021年1月1日 1時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
四條暁(プロフ) - 【3R】の正体、皆さんは分かりますか?(お気に入り登録49人突破!登録して下さった方、読んで下さってる方に感謝です(*´▽`*)) (2020年12月27日 18時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:四條暁 | 作成日時:2020年12月20日 4時