【名探偵コナン&桜蘭高校ホスト部その夫婦、ホストになってみるご様子！】その8! (ページ48)

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エリンギを除いた敵役達は二人に戦いを挑み、粘ってから頃合いを見てやられていく。

『…アンタ、最初っから負けが決まったるねぇ。』

ぶっつけ本番だってのに、ヤイバーとニャイバーの息は合っている。

それは他でもない、零さんがフォローを重ねてあくまで(・・・・)ヒーローショーとして成立してるからだ。

勿論、それに合わせられる演者さん達も凄い。

呆れ半分にエリンギに向かって呟くと、奴は明らかに動揺していた。

残った爬虫類みたいな見た目の怪人とエリンギが残り、私はいつでま抜けだせれるように隙間を作っておく。

れ「ヤイバーニャイバー・ダブル……！」

れんげの声にニャイバーが明らかに分厚い布越しで固く握り拳を作ったのが分かる。

混乱しながらもヤイバーが同じくポーズを取った。

れ「パーーンチ！！」

その声と同時に、ニャイバーの鋭い拳がこちら目掛けて放たれる。

直前に私はエリンギの腕から逃げ、人質(わたし)と言う盾を無くしたエリンギは慌て出す。

ーーードゴォッ！！！！

そんな鈍い音が頭上でして、思わず同情した。

邪魔にならないよう、そして逃げ道を塞ぐようにエリンギの数歩置いた後ろに立った。

れ「『ヤイバー！ニャイバー！！留めよ！！』」

れんげと同時に言うとニャイバーが疲労困憊(ひろうこんぱい)に近いヤイバーの手を掴み、崖のセットの頂上へ駆け登っていく。

もはやヤイバーは引きずられ、少し可可哀想に思えた。

れ「ヤイバー、ニャイバー！ダブル…。」

「ちょ、まてまて！降参する！こうさ……！！」

れ「キーーーーック！！」

ニャイバーの重い蹴りはエリンギの身体スレスレで外れ、代わりに巨大な土煙を起こした。

舞台袖で待機してた風見さん達が起こしたスモークも強まり、ステージ上は観客席からは目隠しされたようになった。

その隙に私は気絶したエリンギを背負い投げし、舞台袖へと渡す。

土煙が止むと子供達の真剣な顔が見えてきて、ぐったりとしたヤイバーの片腕を掴んでガッツポーズをした。

れ「皆！二人のヒーローのお陰で、捕まってたお姉さんも助け出されて再び平和が訪れましたわっ！！拍手！」

『ニャイバー！助けてくれてありがとうっ！！』

ニャイバーの首に思いっきり抱き付き、観客席に居る子供達にも手を振った。

……観客席から拍手と歓声が響き、波乱のヒーローショーはこうして幕を閉じた。