【名探偵コナン&桜蘭高校ホスト部その夫婦、ホストになってみるご様子！】その8! (ページ24)

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美「物凄い音がしたけど、何があったの！？」

『あ、美鈴さん。コイツひったくりらしいんで、警察に通報して下さい。』

すると警察に通報と聞き、男はパニックになって暴れ出した。

地面に身体を押し付けてたのが災いし、激しく暴れられて私の左目に砂が入ってしまい拘束してた手が緩んだ。

『痛っ…。』

ﾓﾌﾞ「は、離せェ！！」

チャンスとばかりに男が私を突き飛ばし、持っていたバッグも拾わずに逃げ出した。

左目に入れてたカラコンと砂がこれ以上入らないよう手で防ぎながら私の身体は傾き、誰かに抱き留められた。

ガッシリとした体躯、纏う雰囲気は私が慣れ親しんだソイツのモノで、小さく息を吐いた。

『っ零さん！』

零「分かってる！」

片目で零さんが男を捕まえたのを確認し、溜め息を吐きながら立ち上がった。

？？「…お前は相変わらずトラブルの渦中(かちゅう)に居るな。」

『久しぶりに会ったってのに情緒(じょうちょ)もへったくれもねぇ男は嫌われんぞ。』

生理的な涙と一緒に砂が流れ、念の為に左目に着けてたカラコンを取りながらそう呟いた。

ハ「暁！大丈夫っ！？」

『大丈夫だよハルヒ。』

ハ「け、けど！目がッ…！」

ハルヒが大きく目を見開いて私の左目に視線を向ける。

きっと彼女は、私の左目の色に驚いたんだろう。

ただでさえ赤い目は珍しいのに、そう上オッドアイともなれば驚くなって方が無理があるかもしれないけど。

『これは自前だよ、どこも怪我してないから。』

ハ「ほ、本当に…？」

『へーき。このデカいクッションが下敷きになってくれたから。』

？？「だぁれが“デカいクッション”だ。」

軽めに頭を叩(はた)かれ、苦笑しながら振り返った。

夏の日差しに透ける後ろで束ねた金髪、鋭い眼光に筋肉質な身体。

首元には私が昔気まぐれでプレゼントしたシルバーアクセがキラキラと光っていた。

『ーー…久し振り、シオ。』

シ「おう。相変わらずだな、真琴。」

コイツの名前は高幡志緒。

私の学生時代の同級生であり、人知れずこの世界を救った戦友だ。

ハ「え、暁の知り合い？」

シ「“暁”？…あぁ、旦那の仕事関係か。」

『そ。ややこしいから、ここでは暁って呼べ。』

シ「へいへい。」