【名探偵コナン&桜蘭高校ホスト部その夫婦、ホストになってみるご様子！】その8! (ページ13)

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環「お、俺なんて…皆で楽しめるプランを毎日毎日…。」

溜め息交じりに呟く環先輩の言葉に、私は小さな引っ掛かりを覚えた。

違和感…と言うか、本当に小さなソレに。

【皆で(・・)楽しめる】と言う割には、何故そこでハルヒ“だけ”を誘った事に不満を持ったのだろうか。

もし彼の言う【皆で】なら、普通は…。

《何故一人で旅行へ行こうとするのだ！皆で行ける所を相談してからだろう！》

とか

《部長の権限として皆で旅行へ行くぞ！》

みたいなセリフじゃないだろうか。

もし環先輩が【皆フェアな状態でハルヒにアプローチをする】と言う意味合いがあるなら先ほどの言葉にも納得出来るが、彼がそんな事を考えるとは思えない。

私やハルヒの性別ですら最後まで気が付かなかった鈍感が、そんな強気かつ大胆な事をするか？

…と言うか、まず環先輩はハルヒに対する気持ちを自覚してるのか？？

『わ、解らん…。』

普段からの家族設定といい、団体行動への拘りといい…。

深く考えれば考える程、環先輩が何を考えてるのか検討もつかない。

環「なぁ！？暁！安室先生！」

『は？』

唐突に話し掛けられ、状況が読めずに無愛想に返事をすると環先輩が「む、娘が…反抗期…」とさめざめ泣き出した。

それを見たハロが何を思ったのか俯いた先輩の旋毛(つむじ)にお手々をポンと乗せた。

「ワン！」

環「あぁ…ありがとう…ハロくん……。」

思わず零さんに「どう言うこと？」と聞いたら、どうやらハルヒがドッペルに貸して貰ってた携帯についてらしい。

一応、貸す場面に私達も居たからその場で連絡先を交換してたが…そう言えば使ってなかった。

その時にまたドッペルが当て付けみたいに「お友達」と言ったらしく、環先輩は落ち込んだ、との事。

『…うん、こんなバカがそんな事考えるワケないか。』

オトモダチ(・・・・・)より明らかに【恋人】の方が立場が近しいのに、それすら考えてなさそうなバカが小難しい駆け引きなんてするワケないか。

…なら、先輩の本心はどうなってるんだ？？？

新聞部じゃないが、物凄く環先輩が謎に思えてならない。