12 ページ12
それから洗濯物を干し終え、美鈴さんから休憩を貰って私達は中庭で優雅なティータイムを始めた。
何かと騒がしい都会とは離れた軽井沢は穏やかで、緑も多くて無意識にリラックスしてしまう。
『空気も綺麗だし、来て良かったね。』
零「そうだな。ここ数年はまともに旅行は行けなかったから、これはこれで新鮮だ。」
そう紅茶を飲みながら話してる
馨「…それにしても、まさかバイトとはね。」
光「だから俺らが誘ったバリも断ったのか。」
馨に続き、光が少し不貞腐れたようにテーブルに頬杖をした。
…そう言えば、終業式前に私達もドッペルから誘われたな。
しかし、あまり国外には出たくはなかった。
お互いにいつ要請が来るかは解らないし、何より……。
『…下手に海外行ってルパンさん達に
ハ「ん？暁何か言った？」
『な、何でもないよ。』
世界中を転々してるあの大泥棒さんなら、私達の行く先々で待ち構えててもおかしくない。
いや、むしろ面倒な事に巻き込んでくるだろう。
彼らは工藤にも負けず劣らずのトラブルメーカーなのだから。
ハ「だって…パスポート持ってないし。」
鳳「だからウチの国内リゾートを格安で提供したんだが…。」
なるほど、流石はハルヒだ。
部員の９割から旅行のお誘いがあったのか。
と言うか、環先輩が一番に誘いそうなのに未だに何も言ってこないのが意外だ。
その時、勢い余って茂みへと突っ込んだ環先輩が頭を出した。
環「お前らは…何故個人的にハルヒを旅行に誘ってるんだ？？」
見事に額に
お利口なハロはそんな彼の変化に小首を傾げたので、零さんが呼ぶと「わん！」と元気良く返事をして駆け寄ってきた。
『いっぱい遊んでもらって良かったね〜。』
零「ははっ、頭に葉っぱが付いてるな。」
ハロは零さんの膝の上に座り、ご機嫌に私達へ頭を擦り寄せてきた。
環「お前らに連帯感は
『いや、こればっかりは仕方ないでしょ。』
誘う誘わないは個人の自由だし、それに応じるも応じないもハルヒの自由だ。
勿論、私はハルヒの味方だから強引にでも事を進めようとしたのなら実力行使で止めるつもりではあったが。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：四條暁 | 作成日時：2021年8月9日 5時
