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美「2年前からこっちで始めたの!夢だったのよねぇ!こういう可愛いペ〜ンションっ!」
突然のイケメン集団の登場に美鈴さんはテンションが高く、クルクルと回りながらそう言った。
お客さんが居ないのが幸いし、私と零さんはほぼ素に近い状態で椅子に腰掛けた。
美鈴さんに絡まれるハルヒを傍観してると、ふと光がこちらに目をやる。
光「んで?ハルヒは分かるけど何で暁達がここに?」
零「蘭花さんからお願いされたんだ。藤岡さんだけだと不安だから、良ければヘルプがてら様子を見に行ってくれって。」
『米花町に帰れば間違いなく事件に巻き込まれるしね〜。誘拐だの爆破テロだの、殺人だの…いっぱいあるし。』
むしろあの町に居れば私達の平穏は無くなる。
それが私と零さんの共通の意見だった。
光「…き、聞けば聞く程、米花町って物騒な町なんだな…。」
鳳「まぁ二人が何かと動じない理由も分かるがな。それだけ犯罪に出くわしてれば、いちいち驚けって言う方が面倒だ。」
鏡夜先輩の冷静なツッコミに頷き、グーっと伸びをした。
重労働とまではいかないけど、やはり働くと疲れてしまう。
美「預かるなんて。うちはまだ従業員雇うほどの余裕ないからハルヒちゃんが来てくれて大助かりよ〜!それに、ヘルプで来てくれた二人のお陰で怪しい人も寄り付かないし!」
ハ「確かに。自分が来た時よりセールスとかが来るの無くなりましたよね。」
そりゃそうだ。
ここには現役の刑事と国防の特殊部隊員が揃ってるワケだし。
怪しいと思った奴らは片っ端から睨み付けたら逃げたし、何より美鈴さんのインパクトのお陰だろう。
美「あ!そうそう!ハルヒちゃんと真琴ちゃんのエプロンどう?私のお手製よ〜!」
そう言って美鈴さんが私とハルヒを並ばせ、ニコニコと環先輩達へ聞く。
ハルヒが着てるエプロンは可憐な白いフリル付き。
私が着てるのは、深めの青のデニム素材のエプロン。
ハルヒに比べるとフリルは少なく、どちらかと言えばカジュアルなイメージが強い。
「「「「それについてはグッジョブ!みすずっち!」」」」
環先輩、ドッペル、ハニー先輩は声を揃えて親指を突き立てた。
『はいはい、ありがと。』
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作者名:四條暁 | 作成日時:2021年8月9日 5時