番外編【はんぶんこ】〜零side〜 ページ9
それは中学三年の頃、僕はいつものようにヒロと帰っていた。
景「で、また女子フッたんだ？アイツ、結構美人って有名だったろ？」
秋頃、受験もそろそろって言う時に限って学校の女子達はこぞって僕を放課後呼び出してきた。
内容は全て同じ「前からずっと好きでした。」
零「勉強で忙しいのに恋愛までするなんて
自転車を引いて歩きながらそう答えると、ヒロは「さっすがモテモテな男！言う事が違うな！」とケラケラ笑った。
…勿論、ヒロに言ったのも理由の一つだ。間違いはない。
だが、この頃の僕には本当に“恋愛”と言う行為がいまちい理解出来なかった。
それなりに年頃になった女子達は皆、僕を本心で好きになったとは思えなかったからだ。
…例えるなら、珍しくて目を引くアクセサリーを知り合いに自慢する様な視線を僕に向けるのだ。
零「…大体「ずっと好きでした。」って言う中には小学校からの同級生も居たんだぞ？僕がクラスメイトからからかわれてるの見てたクセに何が「ずっと。」だよ。」
景「うわ〜…そりゃキツいな。」
ヒロもそれを聞いて微かに顔を顰めたのが横目でも分かった。
…あんな
そう僕が冷たく言い捨てると、必ず返される言葉は同じ。
「私だって、本当は助けたかった…！けど怖くてっ…！！」
どこまでも
そんな奴らを、僕は許せそうもなかった。
中にはイジメと言う波に乗って悪口を言ってきた奴らも居て、それは余計に
零「…アイツらが惚れたのは僕の容姿だけだろ？僕の
肌寒くなった夕焼けの中、僕の寂しさが交じった声が響いた。
…それは酷く孤独に思えて、世界で独りにされたように思えてなからかった。
ーー…その時、顔の横からホカホカの暖かさを覚えた。
景「なぁに言ってんだ。オレはゼロの中身も見てるし、それで友達になったんだよ。」
そう言って、ヒロが半分にちぎったたい焼きを僕に突き出してきた。
「ほれ、んな寂しい事言ってないで食えよ。」と手渡されたソレは、凍えた指先をジンワリと帰っていた暖める。
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四條暁(プロフ) - 心結さん» 応援して頂きありがとうございます！これからも頑張ります(*｀･ω･)ゞ (2021年5月15日 16時) (
レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
心結(プロフ) - お疲れ様です！今回も夢主と澪さんの会話などいろいろ楽し見ながら読んでます！これからも応援してるので頑張ってくださいね(*^^*) (2021年5月15日 15時) (レス) id: 59ce652171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四條暁 | 作成日時：2021年5月11日 17時
