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理不尽極まりないが、私がそう怒鳴るとれんげは途端(とたん)に目を輝かせて舌をチョコンと出した。


れ「これでも令嬢DEATH(デス)★!」


と、親指と人差し指、小指を突き上げた言わば「ロック!」みたいな意味合いのあるハンドサインをしながらそう言った。

あまりにも唐突な事に、思わずポカンとしてしまったのは仕方ない。


れ「あぁ…!まさか現実でこのセリフが言えるなんてッ…!」


「れんげ、感激ッ!」とはしゃぐ彼女の様子に私の毒気(どくけ)を抜かれてしまい、少しばかり冷静になると冷めきった紅茶を一口飲んだ。

やっぱり1時間もお互いの意見を譲らなかった為か、喉が乾いていたのに気が付いた。


れ「…そうですわね、何も先生の属性(タイプ)で言い争うなんてオタクとしてタブーでしたわ。」


ふと彼女がそう呟くのが聞こえ、ようやくお互いの手を交わせれると思っていたのだが……。


れ「ーーなら“暁くん”とセットの場合、彼は最高なドSになりますわね!」

『ぶほぉッ!』


予想の斜めいく発言に、私は驚きで紅茶を噴き出してしまった。

幸い被害はズボンで済み、慌てて染み込んだ水分をハンカチで拭うとテーブルから身を乗り出したれんげが「で、実際はどうなんです!?」と迫ってきた。


『な、なんでソコで“暁”が出んの!必要ないでしょ!』

れ「何を言ってますの!安室先生(・・・・)とのカップリングで安定してるのは“暁くん”ですのよ!?ここで“彼”を出さなくては、可哀想じゃないですか!」


…どうやら彼女の中では“暁”は私とは別人の扱いらしく、その口振りからして零さんと“透さん”も似た感じなんだろう。

嬉しいような気恥ずかしいような、不思議な感覚に少し戸惑った。


『…ってちょっと待って。何で安室センセとセットだと“暁”が受け身なワケ?』

れ「貴女、普段の部活中を思い返してもそう言えますの?」

『う”っ。』


サクッと核心を突き刺され、少しだけ意思が揺らいだ。

…そりゃ零さんとセットの時は【受け(右側)】って感じが強いけど……。


『だ、だからって受けと決め付けんな!私だってその気になれば零さんを押し倒して、しゅ、主導権(しゅどうけん)を握れる…。』

れ「真琴さんではなく“暁くん”です!」

『どっちでも良いわ!本人じゃい!』

れ「そう言った発言をなさるから世の乙女達の夢が壊されるんですわ!」

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設定タグ:桜蘭高校ホスト部 , 名探偵コナン , 安室透/降谷零   
作品ジャンル:恋愛
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四條暁(プロフ) - 心結さん» 応援して頂きありがとうございます!これからも頑張ります(*`・ω・)ゞ (2021年5月15日 16時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
心結(プロフ) - お疲れ様です!今回も夢主と澪さんの会話などいろいろ楽し見ながら読んでます!これからも応援してるので頑張ってくださいね(*^^*) (2021年5月15日 15時) (レス) id: 59ce652171 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:四條暁 | 作成日時:2021年5月11日 17時

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