My Girl

＊ ページ32

こんなとき、大貴に頼ろうとしてしまうのが私の悪いくせだ









ケータイの画面を開こうとして電源が切れてることに気付く









私｢あ、昨日あのまま寝ちゃったんだ｣








りんごのマークが現れて充電が溜まるのを待つ間パソコンと向き合う









__俺、Aが好き。恋愛対象として









私｢あー…うん、ダメダメダメ、無理だ｣








｢Aさん、3番にお電話です｣








私｢あ、はい！｣









まだ休憩中だけどさっき穴開けた分も、と思って受話器をとる








私｢はい。変わりましたAです。｣









？｢なんだなんだその不細工な声は｣







私｢へ…｣









？｢連絡よこさないってお前はどういう神経してんだよ｣








私｢なっ…！｣








？｢こうでもしないとお前と話せねーもん、どうせ今休憩中だろ？｣









私｢そうだけど…！｣









ﾊｯとなって周りを見るとオフィス内で休憩中の人やまだ仕事中の何人かがチラチラこちらをみてたから声のボリュームを抑える









私｢お掛け間違いでないでしょうか？｣








こっちはこんな状況なのに電話のむこうでけらけら呑気に笑うこの男









大貴｢そろそろ声聞きたくなったからさ笑｣








許して！なんて相変わらず元気な声を聞いて
良かったな、なんてちょっとホッとしてる自分もいて









私｢ごっ…ご要件はそれだけでしょうか｣









大貴ならわかるはず
この憎まれ口は本心じゃないってことが









大貴｢わりーって笑 大体おまえこそ連絡つかねえし？｣








私｢その件に関しては大変申し訳ございませんでした。｣









大貴｢どうせ充電でも切らしてんだろーなって思った笑笑｣








私｢はい。そのようなところです。…ねえ要件それだけ？切るよ？｣








大貴｢あーまって、今日飯食お？話したいことあるから｣








私｢わかっ…りました。少々お時間頂く形になってしまうのですが、｣








大貴｢はぁー？まあとりあえず早く終わらせろよ！いつもの店で待ってっから｣







それだけ言って強引に切れた電話








ﾌﾟｰﾌﾟｰという機械的な音だけが耳に響いた

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