polymer 1 -satoshi- ページ23
.
カン！
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と、一度
大きく階段が鳴って
玄関を振り返る。
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しばらくそのまま
何の音もしなくて
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それから
カン、カン、カン、と
ゆっくりと階段を上がってくる。
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小窓の向こうに
小さな人影が揺れて
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ピン・・・、ポーン
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インターフォンが鳴った。
.
智 「鍵・・・持ってるクセに。」
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ゆっくり玄関に近づいて
ギョサンに指先を入れる。
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ガチャン、と鍵を開けると
一息ついて
それから
キンと冷えた
銀色のドアノブを回す。
.
ドアを押しあければ
そこには
ネックウォーマーに半分顔をうずめた、カズが
上目づかいに
俺を見ていた。
.
ニノ 「・・・・ホントにいた。」
.
智 「・・・おかえり、カズ」
.
”おかえり”
絶対そう言おうって
決めてた。
.
薄く開いていた扉を
突き飛ばすように開いて
その首に腕を回し
力いっぱい抱きしめる。
.
智 「おかえり・・・」
ニノ 「バカ！恥ずかしいわ(笑)はやくいれて。」
.
ネックウォーマーのせいなのか
俺の肩なのか
わかんねーけど
.
くぐもった声で、クク、と笑いながら
俺を突き飛ばしたりはせず
そのまま
顔で俺を押し込むようにして
玄関に入り
ガチャン、と背中で扉が閉まる。
.
ニノ 「・・・まんまだな、あの頃と。」
智 「増やしても仕方ねぇし、欲しいもんも、ねぇし。」
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ニノ 「・・・おなかすいた。」
智 「・・・そう。」
.
そのまま
ポツリ、ポツリと2人で呟くように話していたけれど
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ぽん、とカズが
優しく俺の背中を打って
.
俺が
やっとその腕を緩めた。
.
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タエ(プロフ) - 久しぶりに読み返しました ヤッパリ最後に２人だけの世界じゃなくて2人でいて、仲間もいる未来が広がる終わり方が大好きです 何でこんなに素敵なんだろうって いつか書いてくださったら嬉しいなって思います (2016年5月28日 23時) (
レス) id: 25b1c47a1a (このIDを非表示/違反報告)
あざみ(プロフ) - (大´・∀・`人 .゜-゜宮 )さん» こちらこそ、ありがとうございます。とっても嬉しいです、大切に描いたお話でした(*´ｰ`*) (2015年5月17日 21時) (レス) id: e20ea3f4c8 (このIDを非表示/違反報告)
(大´・∀・`人 .゜-゜宮 ) - 初めまして。 凄く感動して泣けました。ありがとうございます。 (2015年1月13日 21時) (レス) id: ad33f9a0b8 (このIDを非表示/違反報告)
あざみ(プロフ) - 椿城さん» 椿城さん、はじめまして。お返事が遅くなってごめんなさい、コメントとっても嬉しいです。すごいご縁ですね、そういうのってちょっとした運命なのでしょうね。0出会ってくれてありがとうですよ！また近いうちに素敵な作品をお届けしたいな。 (2014年10月30日 23時) (レス) id: 95ed62d66f (このIDを非表示/違反報告)
椿城(プロフ) - すみません(>_<) 智くんがホルンを洗うシーンは6部でした、間違えてしまってごめんなさいm(_ _)m (2014年9月29日 4時) (レス) id: 1255946d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あざみ
| 作成日時：2012年12月27日 0時
