きみだけのヒーロー ページ19
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「夏だしさ、ホンさんたち誘ってプール行こう！」
昼休み、そんなことを言い始めたのはスニョン。おれのなにも聞かないでくれを忠実に守ってなにも聞いてこないけど、どうやらおれがホンさんをすきなんだと勘違いしているようだ。
「プール！！！行きたい！！！！」
ジュンはホンさん云々関係なくプールに行きたいだけ。ジフンも頷いてるけどこいつも遊びたいだけだと思う。
「ウォヌ、お前がホンさん誘って！」
「え…」
「仲良いじゃん、な？」
そんなキラキラな笑顔で言うなよ…。考えとく、とだけ返事をして教室を出た。教室を見渡してもホンさんは居なかったから多分あそこだろうな、と。
『そう、落ち込んでるの。わかる？』
声が聞こえる。やっぱりここだった。
『うん、色んなことが一気に起こりすぎて』
「何が起きたの？」
いつものようにびっくりして肩を揺らすホンさんに吹き出しそうになる。いつ見ても猫みたい。
「ねえ、スニョンたちに、きみたちを誘えって言われた」
『え、わたしも…』
どうやらホンさんの友達もスニョンも同じことを考えていたらしい。しかも場所も同じプール。まあ夏だしな。
高校生男女が校外で遊ぶ。側から見れば青春だろうけどこっちはそれどころじゃない。
「でもプールは…」
『その通り。塩素がダメだよ』
「水のある場所はダメだよね」
うーん、と頭を抱えるホンさんにこっちまで悩み事が増えそうだ。
『でも、行くしかないよね多分…』
「行きたくないのはおれたち２人だけ、ってなったら多数決では負けるね」
『うう…』
くぐもった声を出すホンさん。行きたくないグループにおれも入れてしまったことに気付く。
「あ、行きたくないってホンさんたちが嫌なんじゃなくてプールが、」
急に饒舌になったおれを見上げて笑うホンさんは大丈夫だよ、と言った。髪の毛が太陽にキラキラ照らされて眩しい。
『チョンくんも水が苦手？』
「うん、すきではない」
『じゃあ端っこに避難してようか』
「誰かが余計なことしなければいいけどね」
そろそろ昼休みが終わるかな、と柵の前で立ち上がるとおれに続いて立ち上がったホンさん。
『そのときはよろしくお願いします』
ぺこり、と頭を下げたホンさんに、なんだかヒーローになったような気がした。きみの秘密を知っているのはおれだけ、きみを助けられるのもおれだけ、きみだけのヒーローみたい。
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副リーダー - ディノくんがリスは可愛い！！可愛いがすぎます！！ (2020年12月24日 21時) (
レス) id: df5e7d6e89 (このIDを非表示/違反報告)
ymu(プロフ) - ゴンザレスきらりさん» こんにちは、コメントありがとうございます！ほんとに心臓に悪いですよねあんな細い体で抱えられて、、優しいお言葉嬉しいですがんばります＾＾ (2019年7月26日 12時) (レス) id: 89080e4533 (このIDを非表示/違反報告)
ゴンザレスきらり - ウォヌくんのお姫様抱っこは心臓に悪いですよ！！(笑) 超絶カッコいいーー！！！このお話最高です！頑張ってください (2019年7月23日 19時) (レス) id: 0910d9f6bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ymu | 作成日時：2019年7月18日 23時
