惚れたら負け ２

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家に帰るとミンギュがニヤニヤして待っていた。



「ヌナおかえり」



『ただいま』



「んふふふ。見たよヌナ！！」



こういうミンギュはだいたい面倒なので無視して部屋へ戻ろうとすると一緒についてくるミンギュ。



「ジョンハニヒョンと仲直りしたんだね！！」



『仲直りもなにも喧嘩してないけどね』



「で、ヌナ、あした行くよね？」



『うん、がんばる』



「ヌナえらい！！」



わたしより背の高いミンギュはわたしの頭をぽんぽんと撫でてきた。こういうのが女子のキュンキュンポイント(略してＣＣＰ)なんだろうなあ。
キュンはＫか？Ｃかな？でもＣの方が語呂がいいからＣでいいよね。はあ、わたしってしょうもない。



「何時に行くの？」



『今日夜連絡してくるんだって』



「へえ〜〜」



ミンギュは相変わらずニヤニヤしている。

ミンギュはめんどくさいので無視してその日を過ごして、夕飯とお風呂を済ませて部屋に戻ったらスマホが光っていた。

開くと、何件か送られてきた後に着信が残っていて、またメッセージが来ていた。



「Aちゃんいまなにしてる？」


「忙しい？」


「不在着信」


「Aちゃーん」



どんだけ連投してくるんだ。しかも着信て不安になる。
「いま気付きました」とだけ返事しておいた。


すぐに鳴り始めるスマホ。あ、電話だ。



『はい』



「おそい！！！」



電話越しで半笑いでぷりぷり怒っているユンジョンハンに思わず笑ってしまった。



『ご飯食べてお風呂はいってました』



「Aちゃんいまお風呂上がり？」



『そうです』



「ちゃんと服着なよ」



『残念ながら着てます変態』



「ひどいなあ。おれはAちゃんが風邪ひかないようにと思って言っただけなのに」



『はいはい』



「ねえ、あしたお弁当つくってよ」



『え……』



「いや？」



『早起きしないといけない』



「じゃあ集合時間遅らせるから」



『うーん…』



「一生のお願い！」



『今日４つもお願いしてきたくせに図々しいですね』



「それがおれだから！」



『こわい』



「あしたデートしようねって言うお願いはもうすぐ叶うからさ、また１個お願い出来るんだよ」



『へえ〜〜〜〜』



「適当だな。でもほんとにお願い」



『お礼になにしてくれますか？』



「Aちゃんのお願いもきく！！」



はあ。何を言っても引かなさそうなこの人にはどんな言葉も効かなさそう。





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