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物凄く悲しんだ顔をしたユンジョンハンは、眉毛を下げて笑った。



「うん、仲良くしよう」



それきり、帰りの電車も無言だった。だんだん暮れていく空。



「Aちゃん」



『はい』



「今日たのしかった?」



『うん、たのしかった』



「さっきのお願い取り消してもいい?」



『どのお願い?』



「チョンウォヌよりおれにしてってやつ」



『ああ、別にいいけど』



「じゃあ、新しいお願い」



『なに』



「友達でいいから、おれ以外仲良くしないで」



人のほとんどいない電車の中で、さも普通の内容の会話をしているかのようなトーンで、でも悲しそうな顔で言うユンジョンハンに、心臓が嫌な音を立てる。



『…わたし友達いないから大丈夫だよ』



「………友達いなくてもチョンウォヌがいちばんいや」



『同じ委員なのに』



「話さないようにして」



『ムリダナ』



「なんで急にカタコト」



『なんでそんなチョンくんのことばっかり言うの?』



「言わない」



『じゃあわからない』



「わからなくていい」



なんだか喧嘩のような雰囲気になってしまった。お互い無言。



『ねえ』



いつも話しかけてくるのはユンジョンハンなんだけど、どうにかこの重苦しい空気を変えたくてわたしから口を開いた。



「ん?」



『たしかにチョンくんとは仲が良いかもしれないけど、』



「うん」



『休みの日に会ったことはないし、連絡先すら知らないよ』



自分でも何故こんなことを言ったのかはわからないけど、悲しそうな顔をするユンジョンハンが不憫で。



「励ましてくれてるの、Aちゃん」



『そう、かもしれない』



「ありがとう」



電車に揺られているうちに、ユンジョンハンの最寄駅についた。



「送ってもいい?」



『いつも無理矢理ついてくるのに』



「うるさい」



そう言ったユンジョンハンにいつもの元気が無くて、ただわたしの駅に着くまで無言で電車に揺られていた。


駅について、家までの道をゆっくり歩く。いつもなら早いのにどうして今日はこんなにゆっくり感じるんだろう。空気が重いな。



「Aちゃん」



『ん?』



「今日はほんとにありがとう。一生の思い出にする」



『大袈裟な』



「じゃあね」



家について、ユンジョンハンはわたしの頭の上にぽんと手を置いて帰って行った。その背中がすごく寂しく見えて、なんだか最後のように思えて突然悲しくなった。





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設定タグ:SEVENTEEN , ジョンハン , ウォヌ
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f - このお話何回も読んでるけど毎回キュンキュンが止まらなくて本当に大好きです…!素敵なお話ありがとうございます! (2021年7月30日 15時) (レス) id: f47bd03f70 (このIDを非表示/違反報告)
hanihaniてんし - キュンキュンしました!ハニペンとして、とても嬉しいお話でした!ありがとうございます~! (2019年12月31日 16時) (レス) id: 528189e27f (このIDを非表示/違反報告)
ににに(プロフ) - ウォヌ ペンとしてちょっぴり切なかったけど、めっちゃきゅんきゅんしました (2019年8月28日 0時) (レス) id: 7eaeb151a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな子(プロフ) - 私が評価ボタン押したら点数?が10になりました!!星全部埋まるってスゴい人気なんですね♪私もお話書いているので、参考にさせてください!!お話、最高です!! (2019年8月17日 14時) (レス) id: 590d5b732c (このIDを非表示/違反報告)
ymu(プロフ) - ボボベイビーさん» コメントありがとうございます。陰ながらの応援、ありがとうございますとても励みになりました^^ジョンハンさんとの番外編、楽しみになさっていてください! (2019年7月31日 17時) (レス) id: 89080e4533 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ymu | 作成日時:2019年7月8日 8時

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