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「ねえAちゃん」
『はい』
テラス席でぼーっと風に吹かれているとこっちを見ているユンジョンハン。
「お願い考えてくれた？」
なんだったっけ、合計５つくらいお願いされた気がするけど。頭の中を整理した。
タメ口で話す→前向きに検討
連絡先教える→叶えた
ハニって呼ぶ→断った
動物園に行く→叶えた
お弁当を作る→叶えた
『３つ叶えましたよ』
「あと２つ叶えられてないし、まだ１つお願い出来る」
『ジャイアンかよ』
「せめてタメ口で話して」
『御意』
「意外とあっさり」
心を開いた証拠かな。タメ口くらいならいいなって。
「よし、これであと２つお願い出来るね」
『もうお願い締め切った』
「なにお願いしようかなあ」
わたしの話なんて聞いてないユンジョンハンにはもうなに言っても無駄だろうな。
「次、見に行こう！」
ぐいっと手を引っ張られて立ち上がった。
「Aちゃんの好きなキツネを見に行きますよ〜」
なんだか恨めしそうに言うから笑ってしまった。キツネに恨みでもあるのか。チョンくんにただ似てるだけだろ可哀想に。
『キツネ可愛いのに』
「へえ〜チョンウォヌも可愛いんだ」
『可愛いですね』
ちょっと意地悪してみようと思ってそう言ったら目を大きく開いたあとわざとらしく傷ついた顔をした。
「チョンウォヌのことばっかり…」
『わたしから１回も言ってないのに』
「たしかに…」
自分で言っといて自分で笑うこの人は情緒不安定かな。
『キツネ可愛い』
柵の向こうで大きな尻尾が揺れるのが可愛い。あ、キツネ目も似てるけど、のんびりな感じもチョンくんに似てるね。チョンくんに見せようと思って写真を撮っておいた。
横からもシャッター音が聞こえたので顔を向けるとキツネを見ているわたしを撮るユンジョンハン。
『なに撮ってんだ』
「おおこわい」
『ブサイクでしょ。消しといて』
「可愛いからやだ」
『駄々っ子か』
「子どもじゃないです〜チョンウォヌより年上です〜」
『チョンくんに敵対心持ってるのはわかった』
「Aちゃん、ひとつお願い」
『なに』
「チョンウォヌよりおれにしてね」
優しい顔でこっちを見るユンジョンハンは、後ろから日が当たって神々しかった。
わたしはなにをお願いしようかな。
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f - このお話何回も読んでるけど毎回キュンキュンが止まらなくて本当に大好きです…！素敵なお話ありがとうございます！ (2021年7月30日 15時) (
レス) id: f47bd03f70 (このIDを非表示/違反報告)
hanihaniてんし - キュンキュンしました！ハニペンとして、とても嬉しいお話でした！ありがとうございます~！ (2019年12月31日 16時) (レス) id: 528189e27f (このIDを非表示/違反報告)
ににに(プロフ) - ウォヌ ペンとしてちょっぴり切なかったけど、めっちゃきゅんきゅんしました (2019年8月28日 0時) (レス) id: 7eaeb151a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな子(プロフ) - 私が評価ボタン押したら点数？が10になりました!!星全部埋まるってスゴい人気なんですね♪私もお話書いているので、参考にさせてください!!お話、最高です!! (2019年8月17日 14時) (レス) id: 590d5b732c (このIDを非表示/違反報告)
ymu(プロフ) - ボボベイビーさん» コメントありがとうございます。陰ながらの応援、ありがとうございますとても励みになりました＾＾ジョンハンさんとの番外編、楽しみになさっていてください！ (2019年7月31日 17時) (レス) id: 89080e4533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ymu | 作成日時：2019年7月8日 8時
