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わたしのお弁当をわたしの背中越しに覗き込むユンジョンハン。首だけ後ろを向くと思ったよりも近くに顔があってギョッとした。
「Aちゃん、今度おれにもお弁当つくって」
『いやです』
「なんでよ」
『あなたなら作ってくれる女の子いっぱいいますよ』
「おれはAちゃんがいいのに」
はあ。話すだけ馬鹿になりそう。そう思って無視を決め込んでお弁当を素早く食べ終えた。
中庭は思ったより人もいなくて、木の影で涼しくて気持ちよかったから、お弁当を鞄にしまってチョンくんに借りた本を取り出した。
「ずっと本読んでるんだね」
『本がすきなので』
そっか、とだけ言うとなにをするでもなくわたしの横でぼーっとするユンジョンハン。よくわからないひと。
どのくらいそうしてたのかわからないけど、昼休みが終わる予鈴が鳴ったから本を閉じた。ユンジョンハンを見ると目を瞑っていた。寝てるのか。起こすのいやだな。
よし、放っていこう、と立ち上がると引っ張られる腕。この人はよく人の腕を掴むなあ。
「置いていこうとしたでしょ」
『一緒に戻るとややこしいので』
「…………ほっそい腕だなあ」
わたしの返事を無視して独り言のように呟いた。ほっといてくれ。
『あなたも十分細いですよ。じゃ』
油断したユンジョンハンの手を振り払って早歩きで教室へ戻った。後ろから何か言っているのが聞こえたけど、一度も振り返らずに進んだ。
一緒に教室に帰るなんて恐ろしくて出来ない。クラスの女子どもに消されちゃう。
帰ってきたユンジョンハンは早速女子どもに捕まっていて、どこ行ってたの、だのなんだの質問責めにされていた。
そこからはお手洗いに逃げてユンジョンハンをやり過ごした。そうだ、今日は図書委員の集まりがあったんだった。めんどくさいけどちゃんと行くのがわたしのえらいところ。
放課後、図書委員の集まりを終えて帰る用意をしていたら、チョンくんがやってきた。周りは終わったーなんて言いながらそそくさと出て行って、残っているのはわたしとチョンくんと数人だけ。
『あ、ごめんね本まだ読み終えてないんだ』
本の催促かと思いそう言ったけどそうではなかったようで。
「いや、そうじゃなくて…何もないならよかったら駅まで一緒に帰りませんか」
わたしを真っ直ぐ見て言うチョンくん。なんだか可愛く見えてしまって、わたしは黙って頷いた。
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ymu(プロフ) - モモさん» コメントありがとうございます。遅くなってごめんなさい。続編が出来ておりますので、よかったらどうぞ＾＾ありがたいお言葉、とても嬉しかったです。 (2019年7月15日 0時) (
レス) id: 89080e4533 (このIDを非表示/違反報告)
モモ - すごく面白いです。この小説自体の続編も作って欲しいです。終わってほしくない(;_;) (2019年7月11日 17時) (レス) id: e7101afbe1 (このIDを非表示/違反報告)
ymu(プロフ) - honeyさん» こんばんは、コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉たくさんありがとうございます！ご期待に応えられるよう更新していきますので続編もどうか楽しみになさっていてください^ ^ (2019年7月8日 22時) (レス) id: 89080e4533 (このIDを非表示/違反報告)
honey(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく読ませてもらってます！ 更新されてないか確認しまくって、されてたらすぐ読んでますwコメ遅くなりましたがとっても応援してますので続きも楽しみにしてます！無理せず頑張ってください！ジョンハンさんがんばれ！女の子も自信持てるといいなあ (2019年7月8日 0時) (レス) id: 4ce9f94577 (このIDを非表示/違反報告)
ymu(プロフ) - ななさん» こんばんは。コメントありがとうございます！これからどうなるのでしょうか、わたしもたのしみです！たのしみにしていてください！^ ^ (2019年6月29日 20時) (レス) id: 89080e4533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ymu | 作成日時：2019年6月25日 13時
