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ヘアクリップでささっと髪をまとめ、エプロンをつけた。


「…何?」


「ん? いや、何でもないよ」


ヤンヤンがじっとこちらを見ていることに気づいて聞いてみる。


何でもないだなんて言うけど、目が泳いでいる。





「…いや〜…Aと一緒に住んだら、こんな感じかなあ、って…髪上げてるのも初めて見たけど似合ってるし」


黙ってたから話し終わったのかと思えば、おもむろにそんなことを言い出したりして。


「なっ…そんな、料理するんだからエプロンぐらいつけるよ! 髪も邪魔だし」


恥ずかしくなって言い訳みたいなことを言ってしまったけど、私も内心、すっごい照れた。


レシピわかんなくなりそう。失敗したらヤンヤンのせいだ。





「私はこっち茹でるからさ、ヤンヤンはこの野菜たちを切っておいてくれる?」


「わかった」


平常心を装いつつ、レシピとにらめっこして調理を進めていたら。


「あいたっ!」


ヤンヤンが急に叫んだ。


「どうしたの?」


「ちょっと、手切っちゃって」


大したことないよって隠そうとする手を掴んで見てみると血が出ている。


「ばい菌入ったら大変だから絆創膏貼るよ! まずお手手洗って」


石鹸で手を洗わせ、ポーチに入れていた絆創膏を取り出すとヤンヤンの指に貼ってあげる。


ポムポムプリンの柄のしか無かったからそれにしたけど、可愛すぎちゃったかな。


でも、嫌がらずに貼られてくれたからいいや。


「ほとんど切り終えてくれてるじゃん! ありがとう! もうあとは加熱するだけだから、座って私の話し相手になってよ。お水かかったら絆創膏ダメになるし」


「わかった。ごめん」


「謝らなくていいからさ〜」


近くの椅子にヤンヤンを座らせると、作業しながら、ひたすらおしゃべりを聞いてもらっていた。


その間、ヤンヤンはなんだかぼーっとしているようで。


疲れが出たのかな〜なんて思っていた私は、ヤンヤンの心の内なんて知る由もなかったけど…。





ほんとは、エプロン姿でキッチンに立つAを見たら、Aがお嫁さんになったらこんな感じなのかなとか考え始めたら止まらなくなっちゃって。


意識したらなんか初めて見るAの白いうなじにもドキドキしちゃうし。


ほとんど、キャパオーバーになりかけていただけのヤンヤンだった。

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作者名:ひゃんす | 作成日時:2024年2月5日 13時

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