【歌い手】シェアハウスでの日常。season３

＊１２３＊秘密を ページ39

楽屋で、全員が荷物をまとめている頃。

私は楽屋の前の廊下でひとり、携帯を開いて先ほどのメール画面を見ていた。

カンリニン？

誰だろう、そんなの聞いたこと無い。

そらるさんと赤飯さんに聞けばいいっていうのも、分からな――――…




―――――――――――…ん？




『二人の、共通点って…』
「共通点、って？」

『っっ！！』

ふぅっと耳に吹きかけられた息。
するり、と肩にかけられた手。

耳元で囁かれた、キャラメルみたいに甘ったるい声。


汗で少しぬれた髪をかきあげていつにもまして色っぽいその人―――――…


「なぁに、Aったら想い人との共通点探しちゃってる？」
『違いますぅうううう！！！』
「あ、やだ必死すぎ」


…そらるさん。

クスリ、妖艶に笑う彼は相変わらず人を茶化すのがお好きなようで。

私は先ほどまで考えていたことを手繰り寄せて、そらるさんに聞く。

『あのっ…“カンリニン”さんって…ご存知ですか？』
「…へー、もうそこまでいったんだね」




――――…へ？

私がその言葉の解釈に固まると、そらるさんは笑って。

「ちょっと待っててね、すぐ来るから」
『え、あ…はい』

スタスタスタと楽屋に入っていった。

数分後に楽屋から出てきたそらるさんは、外出する準備をしていて。
私の荷物も、持っている。

「お待たせ」
『いえ、あんまり待ってませんけど…ていうかどうして、』
「ごめんね、打ち上げいけないけど」

私はバックを受け取り、質問をしようとする…が。

残念ながら会話が成立していない。

本当に残念である。

『あ、大丈夫です私途中参加ですし！それより』
「さてA、行こうか」

すっと手をとられて、戸惑っている間に連れ出される。
向かう場所は裏口だ。

『え…！？ど、どこにですか！？』
「秘密を打ち明けるのに相応しい場所♪」

そらるさんはそう言って、持っていた帽子を私に深くかぶせた。


そのときに囁いた言葉は、私を赤面させるには十分の威力を持っていて。(正直いらないと思った)




“コンセプトはラブラブのカップルか新婚の夫婦で、ね”

…なんて。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ごましおさん、黒魔女さん、お祝いありがとうございます！！
私より早くお気に入り登録者300人に気づいてくださってうれしいです！←

…私よりシェアハウスに詳しい人が絶対にいるってことはみない方向でお願いします。((

最近お話後のコメント多いですよね。

うん。

本当にごめんなさいね。

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