*102*ぶっちぎりで ページ17
「じゃあっ、しゅっぱーつ!」
「いえーい!」
店長と96ちゃんのなんとも陽気な掛け声と共に、車は出発した。
私の位置づけは、後部座席で天月君とまふくんの間である。
なんだか威嚇しあっている二人の間というのは、少し居心地が悪い。
すると、96ちゃんが助手席からクルッと振り向いて。
「あ、ライブ組の車とはあと2つ先のY字路で別れるからね〜」
『あっ、はい!』
一応返事をしておく。
―――――――――…と。
「あれっ、灯油さんからメール…」
『え?』
「めっずらし!」
まふくんのポケットで音楽を奏でた携帯。
まふくんはそれを取り出し、メールを開く。
「えーっと………………え?」
最初こそ普通に読み始めたものの、段々と首が傾いでいくまふくん。
不思議そうに寄せられた眉。
『まふくん、どうしたの?』
私がそう聞くと、まふくんは相変わらずの不思議そうな顔で携帯を差し出した。
書いてあったのは。
ーーーーーーーーーーーー
to:まふまふ
from:灯油
本文:
シートベルト、しっかり締めとけ
死にたくなかったらな
ーーーーーーーーーーーー
…これには、私も首をかしげるしかない。
しかも、最後の一文。
怖い。何これ怖い。
すると、天月君がいつのまにメール画面を見たのか。
「とりあえずシートベルトしとこっか」
しゅるしゅる、とシートベルトを取った。
不可解さはぬぐえないものの、とりあえず言うとおり、シートベルトをつける。
すると、運転席から店長の声。
「はーいっ、じゃあライブ組と別れまーすっ」
「いえーい!」
相変わらずの二人である。
私は、さっきの灯油さんのメールに頭を悩ませていた。
…ら。
「「『っっ!!??』」」
ぐいんっ、と。
普通に車に乗っていたらありえない速度と角度で、私は右に傾いた。
それは、まふくんと天月くんも同じである。
原因は、もう分かっている。
「ひゃっほー、店長いっけー!」
「テンションMAXっ、いっけー!」
前方でテンションMAXをかまし、まさに絶好調な二人組。
――――ああ、このことか、と。
灯油さんのメールの意味を理解したころには時既に遅し。
いや、そらるさんの忠告の時点で気づくべきだったか。
道路交通法をぶっちぎりで違反しつつ、私たちの車は走る。
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れいみ - マロウティーじゃなくて、ブルーマロウティーじゃないですか?面白いです!!! (2015年1月24日 11時) (レス) id: 2cb0f8c71d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好き - 凄く面白かったです。続きが気になります (2014年12月13日 13時) (レス) id: cb7f69fdd1 (このIDを非表示/違反報告)
you - そらるさんの行きつけのカフェの扉に掛かっている札のcloseを、ころせと一瞬読んでしまった俺って…あ、滅茶苦茶おもろいです!赤飯さんフラグがたってほしい… (2014年8月22日 1時) (レス) id: ecf94ec9d3 (このIDを非表示/違反報告)
ふっきゅん - お気に入り登録しましたー
あと、twitterフォローありがとうです。 (2013年10月26日 20時) (携帯から) (レス) id: a54ffcd222 (このIDを非表示/違反報告)
ゼネ(プロフ) - 面白いでっす!!・・・どうやったら歌い手になれるかな・・・・・・ (2013年10月16日 18時) (レス) id: cc0c9cbec2 (このIDを非表示/違反報告)
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