彼女の幸福理論大人組 (ページ8)

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7話ページ8

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日が暮れて、吹雪さんは雪村君との練習を終わりにした。

見ていて、雪村君はとても強いサッカー選手なのだと分かった。

「Aちゃん、僕少し用事があるからさ。

先に帰ってて貰って良い？あ、道分かる？」

「はい。」

「じゃあね。」

吹雪さんは手を振ってから校舎に一人で入っていった。

すると肩を叩かれる。

「A、俺送ろうか？」

雪村君が声を掛けてきた。
少し困惑する。

「えっ、と…雪村君に悪い、し…」

「気にするなよ。

女子一人だと危ないしさ。」

そして一緒に帰る事になった。

だが今日が初対面なので、話も無くずっと無言。

その静寂を破る様に雪村君が口を開いた。

「…なぁ、何で足怪我したの？」

「…事故に、あって…」

話を続ける。

「打ち所が悪かったらしく、て…治らない、んだ…」

もう風を感じられない。

もう走る事が出来ない。

場の空気が重くなった。

その空気を立ち切ろうと違う話を持ち掛ける。

「…あ、の…雪村君、は…何で吹雪さんと、出会った…の？」

「先輩と？」

雪村君は話し出した。

「先輩が俺を見込んでくれたんだよ。」

「凄い…雪村君、凄いんだね！」

元日本代表の選手に認められる何て相当凄い。

目が輝くのが自分でも分かった。

「…ありがと//ほ、ほら着いたぞ。」

「うん、ありが、とう…！」

合鍵で家を開ける。

帰ろうとしている雪村君に声を掛けた。

「ばいばい！」

「！お、おう…ばいばい。」

手を振ると、振り返えしてくれた。