プロローグ ページ3
『あんたなんか消えなさいよ！』『何でまだ生きてんの？ 生きて迷惑掛けてる自覚ある？』
まだここに来る前に浴びせられた罵声が、傷だらけで禁じられた森を走るジルの脳裏に響く。
ホグワーツから大魔法で禁じられた森に転移した彼女は、少しでも追っ手から逃れようと涙ながらに走っていた。
走っているうちに、今まで無意識に封じ込めていた、前世での言葉が蘇ったのだ。
学校で根暗だと言う理由だけで、嫌な言葉を浴びせられた前世……それだけならまだ耐える事が出来た。
しかしそれは、家でも。
『貴女なんか生まなきゃよかったわ、本当』『他の男と、ただ寝ただけで簡単に貴女が出来るなんて、本当についてない』
何処の男と出来たかも分からない■に対して、母は常に嫌味を言い続けた。
それでも学校に行かせて食事すらさせてくれているのだから、■は文句は言えず黙っているしかない。
そんな■の癒しは、某魔法学校の夢小説や映画を観る事だけだった。
辛い日々の中、彼女にとってそれだけが救い。
なのに。
「うっ……あっ、もういやダァ。なんでよぉ」
走ってる最中に足を挫いてしまい、ジルは転倒してしまった。
「この世界に来て、何もかもが思い通りになっていたのに……夢主なら、こんな展開には」
某魔法学校の夢主が、こんな惨めな展開になる訳ない。
スネイプと添い遂げ、理想の夫婦となる。
それが何処の夢小説にもある、理想の展開。
理想を叶える為彼女は夢小説にて学んだ、スネイプの心が揺らぐであろう言葉を使い続けた。
「何処が間違っていたの……セブルスとも想いを交わして、赤ちゃんだって出来たのに。
何で、何で！！」
彼女はひたすら、何で何でだと喚く。
惨めでつらくて、憐れで何も考えられなくて。
そんな私をもう庇ってくれる人などーー。
「全て間違ってますよ、貴女」
喚く彼女耳に入ったのは、憎き聞き覚えのある声。
痛む足に鞭打ってジルは立ち上がり、声の主と対峙した。
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カフェラテ@夜勤確定?(プロフ) - ベルモットさん→コメントありがとうございます。楽しんでいただいて何よりです（╹◡╹） (2022年12月25日 21時) (
レス) id: 0416b00b3c (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。私の夢小説を態々お読みになって下さいましてありがとうございます。私もカフェラテさんのハリポタシリーズを楽しんで読んでいます。お互いに頑張りましょうね。 (2022年11月30日 13時) (レス) id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁ホームズ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shazam03271/
作成日時：2022年9月30日 15時
