13話 ページ15
Aが、イルカ先生と話していた頃。
ナルトはブラブラとブランコを漕いで遊んでいた。
「ひまだってばよ...ねーちゃんまだかなぁ
......ん？」
退屈凌ぎにもならないが、一人でブツブツと話していた時、遠くの方に何か人影を見つけた。
ナルトからは遠かったが、忍の卵だけあって視力は悪くない。目を凝らすと、どうやら三人の男子が一人を囲んでいるようだった。
「サスケ！お前、ムカつくんだよ！ちょっと成績がいいからっていい気になりやがって！」
「そーだ！そーだ！」「さっきもパクチーの見せ場を潰しやがって！」
どうやら囲んでいるのはパクチーとその仲間で、囲まれているのはサスケらしい。
原因は、先ほどの授業参観。サスケの手裏剣の腕がたまたま的の中心に当たって喜んでいたパクチーの自尊心を傷つけたらしい。
まったく理不尽な話だが、サスケは何も言わずにただじっとパクチーの顔を見つめていた。
「だいたい、いつもいつもお前は格好つけて！そう言うやつが俺は大っ嫌いだ！」
「......」
なんだそれ。
ナルトはそう思ったが、あえて口を挟みに行こうとは思わなかった。パクチーよりもサスケに分があるのは確かだし、俺が口を挟むと余計拗れる気がする。
そう考え、黙って成り行きを見守っていた。
そのとき、何も言わないサスケにとうとうパクチーは堪忍袋の尾が切れたようで、高く拳を振り上げた。
「なんとか言えよ！」
その拳がサスケに振り落とされることはなかった。
ナルトが受け止めたからだ。
突然現れたナルトに、パクチーは非常に驚き、動揺した。
「なんだお前っ！」
「.......見苦しいってばよ、そーゆーの」
パクチーはナルトの言葉にしばらく視線を泳がせ、それから「いこーぜ」と仲間に声をかけ去っていった。
ナルトはなんとなく気まずくて、サスケの顔を見ずに歩き出そうとしたが、サスケか口を開いた。
「......なぜ出てきた」
何故。そう聞かれると、ナルトは少し困ってしまった。
頭ではサスケが避けるか受け止めるかするだろうと思ったが、気がついたらもう走り出していた。
何故。何故かぁ....
思い出してみると、走り出す前浮かんだのは一人の笑顔だった。
「......ねーちゃんが。お前が怪我すると、ねーちゃんが泣くからだってばよ」
サスケはしばらく考え込むと「余計なお世話だ」とだけ返し、無愛想に立ち去った。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
次回から原作に入る予定です
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紗菜 - 続き、待ってます。 (2022年12月13日 23時) (
レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ﾜｽ - 応援してます(˘ω˘ ) (2022年2月7日 9時) (レス) @page47 id: f51baff03e (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです！絶対続編読みたいです！もうやばいで大好きいいいいいいい！！！ (2019年9月26日 0時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！おもしろいと言っていただけて本当に嬉しいです！とてもやる気が湧いてきました！ (2019年6月14日 19時) (レス) id: f204811481 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白いです。更新頑張ってください！ (2019年6月13日 7時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2018年10月21日 18時
